連載:WBCに挑む侍ジャパンのベストオーダーは?

ファンが選ぶ! WBC・侍ジャパンの遊撃手は? 源田、坂本のツートップに期待の若手たちが迫る

前田恵
 侍ジャパンの遊撃手は坂本勇人(巨人)か、源田壮亮(西武)か。まずは上位2人の、熾烈なトップ争いが引き起こされた。WBC本戦でスタメンを勝ち取るのは、果たしてどちらだろうか? それとも、さらに若い選手の大抜擢はあるのか。ファンの間でも意見が割れた。

ファンが選ぶ! WBCベストメンバーポジション別ランキング 遊撃手編

1位:源田 壮亮(西武)    得票率 33.32%
2位:坂本 勇人(巨人)    得票率 25.49%
3位:今宮 健太(ソフトバンク)得票率 17.23%
4位:中野 拓夢(阪神)    得票率 6.88%
5位:紅林 弘太郎(オリックス)得票率 5.34%
6位:長岡 秀樹(ヤクルト)  得票率 3.29%
7位:小園 海斗(広島)    得票率 2.12%
8位:上川畑 大悟(日本ハム) 得票率 1.59%
9位:土田 龍空(中日)    得票率 1.27%
10位:森 敬斗(DeNA)    得票率 1.12%
11位:京田 陽太(中日)    得票率 0.4%
12位:大和(DeNA)      得票率 0.27%
13位:小深田 大翔(楽天)   得票率 0.19%
14位:山﨑 剛(楽天)     得票率 0.11%
14位:茶谷 健太(ロッテ)   得票率 0.11%
14位:石井 一成(日本ハム)  得票率 0.11%
17位:藤岡 裕大(ロッテ)   得票率 0.08%

走攻守すべてを兼ね備えた源田が一歩リード

坂本の復活を願う声が多かったが圧倒的な守備力を評価して源田が一歩リードという結果に 【写真は共同】

 遊撃手のトップは得票率33.32%を集めた源田だった。とにかく守備範囲が広く、捕球から送球までべらぼうに速い。その華麗な守備を評した“源田たまらん”は、もはや西武ファンだけが知るところではない。「源田たまらん。を見たいし、菊池涼介との高速ゲッツーをもう一度見たい」(以下、「カギカッコ」内はファンのコメント)は二遊間をセットで「見たい」意見のうちの1票。一方、「なんといっても守備力がずば抜けている。しかし守備だけの選手ではなく、攻撃は小技含めて様々なことができるし、走塁技術も高いので、塁に出れば足も使える。1人の選手で走攻守すべて賄える選手だから」と、なんでもこなせるバランス力も大いに評価された。

 源田にやや及ばず、得票率25.49%で2位に甘んじたのが、坂本である。今季は春から脇腹、右ひざ、腰と立て続けに故障し、一軍に定着した2008年以降最低の83試合出場に終わっている。しかし、「体が悪くても、いつも結果を残していて、日本のキャプテンだから」「守備が落ちてきているとは言われつつも、やはり坂本選手以上に打てる選手はいないため」と、残り3カ月に坂本の復活を願う声は多かった。WBC2回、プレミア12に2回、五輪1回の実績は、そう簡単に揺るがない。まだまだ老け込む年ではないはずだ。

中野拓夢の起用で思い切った世代交代を進めるか

11月の侍ジャパン強化試合では二塁でも起用された中野。阪神では二塁へコンバートされるようだが 【写真は共同】

 3位の今宮健太(ソフトバンク)は得票率17.23%。源田とは同じ大分の出身で1つ違い(今宮が1学年上)のため、子どものころからお互いの存在は知っていたようだ。13年から17年は今宮、18年から22年は源田が、それぞれ5年連続5回のゴールデングラブ賞を獲得。「今年は例年確実性があまりなかったバッティングを改善させ、持ち前の強肩を生かした守備は、俊足揃いの他国代表もアウトにできると思ったから」とコメントされた通り、今季の打率.296はキャリアハイだった。

 以下4位(得票率6.88%)、5位(同5.34%)、6位(同3.29%)は“期待の若手枠”になった。

 4位の中野拓夢(阪神)は、先の侍ジャパンシリーズ2022で4戦すべてに出場。このとき二塁も守り、栗山監督に“二遊間をこなせる貴重な存在”として評価された。「確かにエラーは多いが、それを上回るファインプレーがたくさんある。また足がとても速いので、打撃面でも盗塁などで相手にプレッシャーを与えられると思う」と、「世代交代」を促す票が。

さらに若い2人の大抜擢も期待大

日本シリーズを盛り上げた紅林弘太郎、長岡秀樹を推す声も多かった。栗山監督の大抜擢はあるか? 【写真は共同】

 「日本シリーズ見た?」とファンの鼻息も荒いのが、5位の紅林弘太郎(オリックス)だ。昨年の日本シリーズでは7安打、今年は8安打。すっかり“日本シリーズ男”として名を馳せた。こちらも「ポスト坂本として」「ジャパンの将来のために、いま経験すべき」と青田買い的選出である。

 6位の長岡も、紅林と同学年の弱冠21歳。今季、初のゴールデングラブ(遊撃手)を受賞した。やはり「WBCに出て、さらに成長を期待」「守備がとても上手く、今後の活躍が期待できるから。なんか爆発しそう」と経験を積んで実績を上乗せしてほしい、ファンの親心が伺われた。

<企画構成:スリーライト>
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著者プロフィール

1963年、兵庫県神戸市生まれ。上智大学在学中の85、86年、川崎球場でグラウンドガールを務める。卒業後、ベースボール・マガジン社で野球誌編集記者。91年シーズン限りで退社し、フリーライターに。野球、サッカーなど各種スポーツのほか、旅行、教育、犬関係も執筆。著書に『母たちのプロ野球』(中央公論新社)、『野球酒場』(ベースボール・マガジン社)ほか。編集協力に野村克也著『野村克也からの手紙』(ベースボール・マガジン社)ほか。豪州プロ野球リーグABLの取材歴は20年を超え、昨季よりABL公認でABL Japan公式サイト(http://abl-japan.com)を運営中。

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