連覇か牝馬の初制覇か!? フェブラリーSを占う!
【 2021/2/21 東京11R フェブラリーステークス(G1) 1着 3番 カフェファラオ】
フェブラリーSの前走レース別成績(過去10年)
■表1 【フェブラリーSの前走レース別成績(過去10年)】
前走チャンピオンズC組の全成績(過去10年)
■表2 【前走チャンピオンズC組の全成績(過去10年)】
フェブラリーSの15年3着ベストウォーリアと、21年2着エアスピネルは、前走チャンピオンズCの着順・人気ともに目立たない数字だったが、前者は過去にマイルチャンピオンシップ南部杯(G1/Jpn1)で1着、後者は過去に芝のG1・マイルチャンピオンシップで2着の実績があった。
前走東海S組の前走着順別成績(過去10年)
■表3 【前走東海S組の前走着順別成績(過去10年)】
前走根岸S組の前走着順別成績(過去10年)
■表4 【前走根岸S組の前走着順別成績(過去10年)】
前走チャンピオンズC・東海S・根岸S組以外の好走馬(過去10年)
■表5 【前走チャンピオンズC・東海S・根岸S組以外の好走馬(過去10年)】
そして、フェブラリーSで好走した10頭中8頭は、前年秋以降にダート1600m以上のG1/Jpn1で連対か、武蔵野Sで1着の実績があった。13年2着エスポワールシチーは前走東京大賞典が5着、20年3着のサンライズノヴァは前走武蔵野Sで5着と敗れていたが、ともに前年のマイルチャンピオンシップ南部杯で優勝していたのだ。
こうした実績がなかったのにフェブラリーSで好走したのは14年1着コパノリッキーと、20年2着のケイティブレイブだけ。ともにシンガリの16番人気での激走だった。今、振り返ると両馬ともに実力があって好走したわけだが、こうした臨戦過程の馬が来るときは、とんでもない大穴馬券になる可能性が高そうだ。
それでは今年のフェブラリーSを占っていく。出走予定馬は表6の通り。
今年のフェブラリーS出走予定馬
■表6 【今年のフェブラリーS出走予定馬】
フェブラリーSがG1に昇格(1997年)してからは、牝馬は本競走で勝利したことがない(ホクトベガが勝利した96年はG2)というデータも気になるところ。97年以降の牝馬の最高成績は、00年ゴールドティアラの2着だ。
昨年のフェブラリーS1着のカフェファラオと、同2着のエアスピネルが今年も揃って出走。前走チャンピオンズCでの成績は不満だが、同レース組はそもそも好走率が高い。また、インティも19年のフェブラリーS1着の実績があるので軽視はできないか。
あとは、前走根岸S1着のテイエムサウスダンと、前走東海S1着のスワーヴアラミスに注目。この両レースの勝ち馬は単・複の回収率が高く、毎年買い続けたほうが得、というデータが出ている。
前走チャンピオンズC・東海S・根岸S組以外では、前走マイルチャンピオンシップ南部杯で1着だったアルクトスや、昨年のJBCクラシックを制したミューチャリーが有力候補。ただ、ともに過去のフェブラリーSではいい成績が出ていない。
昨年秋以降にダートのG1/Jpn1を勝っているという意味では、レッドルゼルやテオレーマの名前が挙がる。昨年のJBCスプリントは1400m、JBCレディスクラシックは1500mとマイル以下の距離で行われたレースだが、レッドルゼルは昨年のフェブラリーSで4着に入っているし、テオレーマはマイル戦も十分こなせる。今年のフェブラリーSは図抜けた中心馬はおらず、かなり混戦なので、多くの馬にチャンスがありそうだ。
文:小田原智大(おだわら ともひろ)
1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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