連載:プロ野球ファンが考える「○○ファン」ってこんな人!

地方球団ゆえに強まる郷土愛 12球団ファンに聞くイメージ調査<楽天・ソフトバンク・日本ハム編>

カネシゲタカシ

いずれも地方球団ならではの郷土愛がファンのイメージとして定着している 【カネシゲタカシ】

 スポーツナビでは2021年12月25日から2022年1月7日にかけて、プロ野球各球団ファンに対するイメージ調査を実施した。各球団ファンのイメージを全5回にわたって紹介し、第5回では「○○そうなファンNo.1」のアンケート結果を踏まえた総括を掲載する。今回はプロ野球ファンが考える「楽天・ソフトバンク・日本ハムファン」のイメージをイラストとともに紹介していく。

東北楽天ゴールデンイーグルス:あふれすぎる優しさと東北魂!

2013年の日本一による震災復興のシンボルだけでなく、人の温かさやサンドウィッチマンなどのイメージも好印象だ 【カネシゲタカシ】

 楽天ファンは「郷土愛の強さ」が1位で他を圧倒した。「2013年の日本シリーズで東北全体が1つになった」、「東北に希望を与えた。東北と共にある」、「誇りを胸に熱い郷土愛を持っている」など、震災復興のシンボルともなったイーグルスと東北の人々の深い絆が伺える。

【スポーツナビ】

 そして「おとなしい」、「マイペース」、「優しい」が上位に。「東北人気質そのもの」、「弱い頃からあたたかい声援を送り続けた」、「応援タオルが『打ってほしい』とか優しい言い方」等のコメントが集まった。また「遊園地があってファミリーが多い」、「レジャー感覚で観戦を楽しんでる」との声も。球場のボールパーク化で、のどかなイメージはふくらむ一方だ。そんななか「あまり欲がないのが唯一のネック」、「あたたかみを感じます。でも、それが勝てない原因かも」など、優しすぎるゆえのもどかしさを訴える意見もあった。

 また「○○そうなファンNo.1」では「お金持ちで裕福そう」4位(2.67%)が楽天の最上位。歴史の浅さもありインパクトのあるイメージがないのだ。しかしそこにやってきた救世主(?)がいる。ご存じ、サンドウィッチマンだ。「伊達さんの印象が強い」、「サンドウィッチマンが良いイメージを作っている」、「サンドウィッチマンがテレビで『楽天ファンはやじを飛ばさない』と言っていた」など、ファン代表としてイメージ作りに貢献していることがわかった。

福岡ソフトバンクホークス:志“鷹”き王者のメンタル

九州の誇りと一体感が多く挙がった一方、親会社のイメージからか「お金持ちで裕福そう」といった声も 【カネシゲタカシ】

 ソフトバンクは「熱狂的」と「郷土愛が強い」がほぼ同率トップに。「九州の球団という誇りと一体感」、「博多出張で『ホークスの応援に来たと?』と言われた」など、地元の熱量が伝わる。また「たまたま隣になった年配のご夫婦から『同じチームのファンなんやけん!』とおにぎりを頂いた」など、人の温もりをあげる声も多かった。

【スポーツナビ】

「お金持ち」が3位。これは親会社のイメージか。だが「勝ち慣れてるから余裕を感じる」など強豪ならではのメンタルにも由来するようだ。「リーグ優勝した試合後なのに、ファンはさっさと帰路についていた。『リーグ優勝がゴールじゃないから』と。常勝チームならではの常識の違いを感じた」とのコメントも。鷹ファンには王者の風格が漂う。だが反面「少しでも負けが続くとこの世の終わりみたいになる」など、打たれ弱さを指摘する声もあった。

 また「派手好き」、「女性が多い」も上位に。これは「鷹の祭典のユニホームが派手」、「タカガールデーで球場がピンクに染まる」など球団イベントのイメージかもしれない。そして「みんな金のジャラジャラつけてる」は森唯斗(投手)のイメージかもしれない(ネックレスが大きすぎて球審に注意された)。

「○○そうなファンNo.1」では「お金持ちで裕福そう」2位(30.27%)、「球場グルメにうるさそう」3位(9.74%)など、ジャイアンツと近い結果に。普段なにかと比べられる2球団だけにイメージも近似するようだ。

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著者プロフィール

1975年生まれの漫画家・コラムニスト。大阪府出身。『週刊少年ジャンプ』(集英社)にてデビュー。現在は『週刊アサヒ芸能』(徳間書店)等に連載を持つほか、テレビ・ラジオ・トークイベントに出演するなど活動範囲を拡大中。元よしもと芸人。著書・共著は『みんなの あるあるプロ野球』(講談社)、『野球大喜利 ザ・グレート』(徳間書店)、『ベイスたん』(KADOKAWA)など。

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