元日本代表・山田隆裕がYouTuberに!? 「メロンパン」から現在に至るまで
考えさせられるセカンドキャリア
メロンパン販売以後、山田隆裕はどんな人生を歩んできたのか。現在はサッカーとの関わりも増えている 【栗原正夫】
オーブンを積んだバン(車)をスーパーの駐車場などに停めて、焼き立てのメロンパンを売る。焼き立てという物珍しさ、涼しい仙台の土地柄、広告塔となったトップの山田がJリーグで最後にプレーした地だったこともあり、地元メディアにも取り上げられるなど瞬く間に店舗は約20店までに拡大した。
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サッカー選手のセカンドキャリアについては、現在でもたびたび議論の的となるが、山田にとっては自身が幼少期に苦労した経験からも、事業を起こすことは自然な流れだった。
「うちは恵まれた家庭じゃなかったから、僕は中学の頃からサッカーをしながら土木工事などのバイトもしていました。だから、将来、何か事業を起こしたいという考えは常にあったんです。結局、Jリーグってプロ野球のような高額な契約金もなければ、最初はどんな選手であっても年俸の上限が決められていたり、ほとんどの場合は一生食べていけるほどは蓄えられないんです。そんな背景もあったので、現役の頃からビジネス書を読んだり、経営者や実業家の講演会に行くなど、いつも起業の準備だけはしていました」
選手が現役の頃から将来のビジネスのことを考えたり、準備していることに対して、時にマイナスな見方をする人もいるが、山田の指摘は、長くクラブやリーグが放置してきた見過ごせない課題とも言える。
「僕はまだ31歳までプレーできたので幸せでしたけど、なかには1、2年でクビを切られてしまう選手もいます。こんな言い方はアレですが、サッカーしかやってこなかった“サッカーバカ”と契約して、契約が切れたら『勝手に生きていってください』っていうクラブやリーグのやり方は、少なくとも僕には無責任に見えました」
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