未来のクラシック好走馬が続出 東スポ杯で見極める皐月賞orダービー向き
皐月賞のほうが高い着順を収めた馬
表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
ほかでは「キャリア」にも注目したい。のちに紹介する表3では6頭中3頭がキャリア1戦で東スポ杯に出走しているのだが、表2の4頭にそうした馬はおらず、いずれも2戦以上のキャリアを持っていた。牡馬三冠で最初に行なわれる皐月賞では完成度も問われるだけに、わずかな違いではあってもキャリアの多さが活きる場面があるのではないだろうか。
ダービーのほうが高い着順を収めた馬
表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
先に少し触れたが、表3のほうが「キャリア」も全体に少なく、新馬戦を勝ち上がったばかりのキャリア1戦の馬が6頭中3頭を数える。一般に、キャリアが少ない馬のほうが伸びしろを多く残していると考えられ、これがダービーで着順を上げてくる原動力のひとつになっているのではないだろうか。最後にもうひとつ「父」にも触れておくと、表2にはフジキセキ産駒が2頭いるのに対し、表3にはディープインパクトとハーツクライの産駒が各2頭おり、父に由来する距離適性の差が如実に表れている。
文:出川塁(でがわ るい)
1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。