半端ない! キャロウェイ『EPIC FORGED STAR』アイアンを試打検証
上田桃子プロと河本結プロが「モーレツ初速モーレツ飛距離」のキャッチコピーでPRしている新たな飛び系アイアンを、試打経験が豊富なギアの賢者ギアの賢者・ソクラテス永井プロに検証してもらった。
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『エピック フォージド スター』アイアンはどんなクラブか
ロフトは7番で26度とストロングですが、それよりも特徴的なのがインパクトの厚さ。見た目はブレードアイアンなのに、なんでこんなに厚く当たるのか。このふっくらしたヘッドの中に何が詰まっているのか、すごく興味が湧きますね。
また、ヘッド内部のソール側に低重心化を図るためにタングステンが入っているのですが、今回はそのタングステンをウレタンで包み込んで金属同士の摩擦を抑制しています。それによって、打球音や打感を良くしたとのことですが、打ってみて何か感じる部分はありましたか。
ソクラテス:金属的な感覚はないですね。それよりもインパクトの厚さがすごいですし、フォージドというだけあって本格的な手応えを感じます。あとはインパクトで重いタングステンがガーンと強く押し出す感じも出ていました。
永井プロが試打!自然とヘッドの入射角がシャローになりミート率も高い
ソクラテス:7番アイアン(シャフト:NSプロ950GH neo、S)でのデータですが、ボールへの当たりが強くインパクト効率がいい。ミート率が1.45出ています。アイアンでこの数値は中々出ません。これはよくありがちな薄肉フェースによる高い反発力がもたらす結果ということではなく、ヘッド構造自体が厚いインパクトを作った結果です。
そして、深い重心も感じます。それはヘッドの入射角にもよく出ていて、データでも「(-)1.2度」と少しダウンブローには入っているものの、私の場合はマイクラブだと(-)3度くらいなのでかなりシャローに入っています。自分で打ち方を変えたのではなく、深い重心のヘッドなので最後にグッとボールを押した時にヘッドの入りが緩やかになる。そこがデータからもよく見て取れるわけです。
それに加えて飛距離性能。キャリーがほぼ180ヤードでトータル192.5ヤード。スピンは「4379rpm」と少し少な目ですが、打ち出し角は「16.4度」とグリーンでちゃんと止まるだけの高さも出ている。7番アイアンらしい弾道といえるでしょう。
ダウンブローがレベルブローに?
片山:まず、飛距離はキャリーが163.2ヤードでトータルが171.7ヤードなのでマイクラブよりも1番手から1.5番手くらい飛んでいます。
ソクラテス:モーレツな飛距離といったことでしょうが、ヘッドの入射角を見ると「(-)0.6度」とほぼレベル。芝の上から打つとターフが取れないようなシャローなイメージになりますが、打ち方を変えましたか?
片山:いや、普段通りです。
ソクラテス:いつもはどんなヘッドの入り方?
片山:かなりダウンブローです。上から打ち過ぎてボールが引っ掛かったり、逆にカット打ちになってボールがつかまらないで吹け上がるのが悩みだったのですが、それが自然とレベルに打てていることに驚いています。
ソクラテス:ヘッドの挙動がスイングをシャローにするという好例にもなりますが、スピンも「5570rpm」、打ち出し角も「19.3度」と7番アイアンなりの数値。それでいて、飛距離が伸びていることが高く評価できます。ヘッドがモーレツに仕事することが、片山さんの数値からも読み取れます。
『エピック フォージド スター』アイアンはどんなゴルファーにおススメか
そういった意味でシャフトのラインアップも低ヘッドスピード領域のゴルファーでも十分使いこなせるタイプを用意しているので、アベレージからシニア・レディスまで幅広い層が対象になってくるでしょう。
試打する時の目安は、シャフトの選択。ヘッドがすごく仕事してくれるのでシャフトが動き過ぎるとスイングにムラが出てしまう。だから、飛距離性能を確認しつつも、自分でアイアンらしいラインがしっかりと出るシャフトを選ぶべきです。
いずれにしろ、アベレージ向けのアイアンはボテッとした形状が多くバッグに入れてもスッキリしないものですが、その辺りはさすがキャロウェイ。お洒落でスマートに作ってくるところが、マニアの琴線を揺さぶりそうですね。
【永井延宏プロ】
1969年埼玉県生まれ。アメリカ・オーストラリアでの経験をもとに、グローバルな視野と独自のティーチングメソッドを構築。NPO法人ゴルフアミューズメントパークの理事として、ゴルフ市場の発展や指導者の育成にも携わる。2006年度レッスンオブザイヤー受賞。
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