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スタッツは圧倒も…日本代表が敗れた理由
「攻撃を拒否していた」南アの戦術とは

PR稲垣「スクラムでプレッシャーを与えられた」

強豪相手のスクラムで手応えを得た日本代表
強豪相手のスクラムで手応えを得た日本代表【築田純】

 ただディフェンスで前に出てくる南アフリカ代表に対して、ダブルラインと飛ばしパスを使ってエッジ(ライン際)からエッジにボールを大きく動かすアタックはできていた。ボールキャリーの回数トップはWTBアタアタ・モエアキオラの12回、2位タイがWTB松島の11回という数字が物語っている。


 7月〜8月にかけて行われたパシフィックネーションズ・カップ(PNC)で出た課題も修正されていた。トンガ代表戦、アメリカ代表戦でそれぞれ13、12回とペナルティが多く主導権を握られた時間もあったが、南アフリカ代表戦では7回と減った。選手たちの規律を守る意識は格段に高かった。


 また7月にルール変更があったスクラムでも、PNCではペナルティもあったり、相手に押された場面もあったが、スクラムの強い南アフリカ代表にマイボールは9/9と100%の成功率を誇った(相手ボールでは1度ペナルティ)。PR稲垣啓太は「ファーストスクラムでいけるという自信を得ました。スクラムでプレッシャーを与えられましたし、成長した部分を見せられた」と胸を張った。

「今日の負けから得るものがたくさんある」

チャンスでキックパスを捕ることができず、悔しそうなNo.8徳永祥尭
チャンスでキックパスを捕ることができず、悔しそうなNo.8徳永祥尭【築田純】

 ラインアウトも相手に身長2m以上の選手が2人いたにも関わらず8/11と73%の成功率で、モールディフェンスでもゴール前で相手を止めたシーンもあり、一定の成長が見られた。いずれにせよ、セットプレーの強いチームが多いワールドカップのプールAを考えれば、南アフリカ代表戦は大きな収穫を得たと言えよう。


 ワールドカップ開幕まで2週間あまり、リーチ主将は修正する時間は「十分にある」とキッパリと言った。そして「今日の負けから得るものがたくさんあると思うので、エネルギーにして、ワールドカップの予選プールひとつひとつを大事に戦っていきたい」と語気を強めた。


 日本代表は「ポッド」戦術のため、両エッジにFWの選手が張ることも多く、FWとBKともにハイボールに対する対応力、そしてティア1の強豪の強固なディフェンスの前でもトライを取り切る決定力の2つを磨いて、ワールドカップ本番を迎えたい。

斉藤健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーとサッカーを中心に執筆。エディー・ジャパンのテストマッチ全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」、「高校生スポーツ」の記者も務める。 学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「世界最強のゴールキーパー論」(出版芸術社)、「ラグビー「観戦力」が高まる」(東邦出版)、「田中史朗と堀江翔太が日本代表に欠かせない本当の理由」(ガイドワークス)、「ラグビーは頭脳が9割」(東邦出版)、「エディー・ジョーンズ4年間の軌跡―」(ベースボール・マガジン社)など著書多数。最新刊は「高校ラグビーは頭脳が9割」(東邦出版/2017年11月刊)。

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