注目若手の西村淳&横山武をデータ分析 夏競馬で馬券になるレース条件まとめ

JRA-VANデータラボ

横山武史騎手の芝・ダート距離別成績(2019年、6/30終了時点)

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 続いて表4は横山武史騎手の芝・ダート距離別成績。横山武史騎手は美浦・鈴木伸尋厩舎所属で、現在3年目の20歳。今年は1回小倉、1回新潟の開催リーディングを獲得し、日本ダービーでは父・横山典弘騎手のお手馬だったリオンリオンに騎乗(結果15着)するなど売り出し中だ。先日は函館芝1200mの1600万下・TVh杯で14番人気パラダイスガーデンに騎乗して、豪快に差し切り勝ちを決めるなど、注目度は確実に上がっている。

 全29勝中6勝と最も勝ち星が多いのは芝2000m戦。ただ、連対率26.2%・複勝率31.0%をマークしているものの、複勝回収率はそれほど高くない。芝1200m戦はパラダイスガーデンの1勝が大きく、単勝回収率が跳ね上がっている。

 芝・ダートの比較では、芝が【14.19.7.130】で連対率19.4%・複勝率23.5%、単勝回収率132%・複勝回収率94%。一方、ダートは【15.12.18.147】で連対率14.1%・複勝率23.4%、単勝回収率54%・複勝回収率67%となっている。現時点では芝での騎乗の方が期待値的に高い騎手といえるだろう。

横山武史騎手騎手の競馬場別成績(2019年、6/30終了時点)

表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表5は横山騎手の競馬場別成績。最多の10勝をあげているのが小倉で、連対率26.8%・複勝率33.9%と優秀だ。現在騎乗中の函館では、複勝率で小倉を上回っており、単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えている。新潟でも7勝をあげ、複勝率は30%オーバーと高い。西村騎手同様にローカルでの活躍が目立つが、今後は東京や中山といった関東主場でも勝ち星を伸ばしていきたいところだ。

横山武史騎手へ乗り替わった馬の前走着順別成績(2019年、6/30終了時点)

表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 最後に表6は横山騎手へ乗り替わった馬の前走着順別成績。乗り替わり時は【20.21.19.191】で連対率16.3%・複勝率23.9%。前走から継続騎乗の方が率は高いのだが、乗り替わった際の方が単勝回収率112%・複勝回収率95%と期待値は高くなっている

 表の黄色で強調したように前走2着馬は連対率60%・複勝率70%と高い。また、前走6着以下に敗れている馬で複勝回収率100%を超えているように、前走からの一変があるのが横山武史騎手の大きな魅力だろう。この夏の注目ポイントは函館・札幌の芝のレースで、前走着外の馬を馬券圏内にもってくる大胆な騎乗に期待したい

文:ケンタロウ(けんたろう)
1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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