大迫勇也のスパイクへのこだわりとは? 愛用のファントム ヴェノム エリートを語る

構成:スポーツナビDo

【赤坂直人/スポーツナビ】

 サッカー日本代表の1トップとして、チームをけん引する大迫勇也選手。1月のアジアカップでは日本代表の準優勝に貢献するなど、代表に欠かせない存在だ。そんな大迫選手の活躍を支えるのはナイキ社のスパイク『ナイキ ファントム ヴェノム エリート』だ。サッカー選手にとって切っても切り離せないスパイクだが、大迫選手はどんなこだわりを持っているのだろうか? 愛用するスパイクについて、使用感などを聞いた。

「このスパイクはすごく自分に合っている」

【写真:アフロ】

――今年2月からナイキ社と契約し、「ナイキ ファントム ヴェノム エリート」を使い始めた大迫選手ですが、履き心地はいかがですか?

 僕は以前からミックスソールのスパイクを履いているのですけど、まず滑らないことが大前提。今回のお話をいただいて、「ナイキ ファントム ヴェノム エリート」を試したところ、足が痛くないし、中ズレもせず、フィット感も良かった。「これなら今すぐ試合で使えるな」という感覚を持ちました。

――FWは相手を背負ってタメを作ったり、ターンしたり、1対1の駆け引きなど多彩な動きが求められます。その分、スパイクに求めることも多いと思いますが。

 そうなんですよ。ドイツだと相手のパワーもすごいし、踏ん張る力も日本にいた時に比べて格段に大きいものを求められる。だからこそ、中の方でズレないようにと思って履いています。

――ドイツのピッチはぬかるみやすく、滑りやすいという問題もありますね。

 はい。ターンする回数が多いので、ズレるとタイムロスが出てくるし、次のプレーへのマイナス影響も起こりがち。ボールをコントロールできなかったり滑ったりする心配もあります。今のスパイクはしっかりと止まれるので、すごく気に入っていますね。

――「ナイキ ファントム ヴェノム エリート」はフィニッシャーの能力を最大限発揮させるための「プレシジョン パワーストライクゾーン」が内側に採用されていますが。

 僕は蹴るところまではそんなに意識していないです。重要視しているのは、やっぱりソールのポイントと中の滑る感覚。そこさえフィットすれば、いいパフォーマンスを出せると思っていますから。そういう意味で、このスパイクはすごく自分に合っていると思います。

成長のため、よりゴールにこだわるシーズンに

――2019年アジアカップ(UAE)の後、約2カ月間負傷離脱した大迫選手にとって、新スパイクの公式戦デビューは4月7日のボルシア・メンヘングラードバッハ戦になりました。その試合で値千金の同点弾をアシストされています。

 スパイクを履いてピッチに立った時の感触は最初と変わらなかったし、いい意味で気にならずプレーできたのが良かったのかなと感じます。スパイクの色も赤に変わり、移動する時の洋服もナイキになって、いろんな意味で新たなスタートを切れた。「アジアカップが終わって、これから次のカタールワールドカップを目指すんだ」という前向きな気持ちになりましたね。

――大迫選手は何色が好きなんですか?

 何色でもいいです。あの時は赤でしたけど、6月のキリンチャレンジカップの時は青を履いてましたし、今回のスパイクは時期によって色が変わる。そのたびにフレッシュな気持ちになれるのがいいですね。

 今回、ナイキと契約したことで、家族も喜んでくれています。嫁さんと子供はもちろん、実家の両親、嫁さんのお父さんやお母さん……自分を支えてくれるみんなが喜ぶ顔を見るのはやっぱり嬉しいですね。

――ナイキ社のスパイクはいつ頃から履いていたんですか?

 小学校の時に履いていた時期がありました。(高校までを過ごした)鹿児島時代は土のグランドでプレーしていて、すぐスパイクが壊れるので、本当に大変でしたよ。

 プロに入ってからもナイキにお世話になった時期があります。2013年かな。鹿島アントラーズ時代ですごい点が取れたし(シーズン19得点)、代表にも入った。デビューしたのは2013年の東アジア選手権(韓国)です。自分のキャリアの分岐点になったので、本当に験(げん)の良いスパイクだと思いますね。

――新スパイクで1年を戦う最初のシーズンになる19−20シーズンも、2013年のような前向きな分岐点になることを期待したいです。

 僕ももう29歳。トップリーグや代表といったハイレベルの舞台でプレーできる時間が確実に少なくなってきています。だからこそ1年1年、1日1日を大事にしたい。自分の成長のために、よりゴールにこだわるシーズンにしたいです。

(構成:元川悦子)
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習慣的にスポーツをしている人やスポーツを始めようと思っている20代後半から40代前半のビジネスパーソンをメインターゲットに、スポーツを“気軽に、楽しく、続ける”ためのきっかけづくりとなる、魅力的なコンテンツを提供していきます。

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