穴党注目、京王杯SCは今年も波乱か? 高配当運ぶタイプをデータで抽出
前走クラス別、主な前走レース別成績
表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
前走東京新聞杯+ダービー卿チャレンジT組の前走着順別成績
表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
前走G1・G2組の好走馬
表7 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
一方の前走G2組は、芝1400mでの実績がカギになる。サンクスノート、シルポート、そしてエールブリーズの3頭は、本競走と同じ東京芝1400mで2勝以上を挙げており、特にエールブリーズは3戦全勝での出走。残る2頭はサンライズメジャーが本コース未経験、ロサギガンティアは1戦1勝で、ともに他場の芝1400m・G2で連対実績を持っていた。2009年には1400m戦初出走のスマイルジャック(前走マイラーズC3着)が、1番人気で7着敗退を喫している。
前走オープン特別・1600万条件組の好走馬
表8 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
そして1600万条件組の好走馬4頭は、すべて5歳の牡馬。また、前走でメンバー中最速、または2位の上がり3ハロンタイムを記録し、勝ってきたことも共通している。この「5歳牡馬、前走1600万条件1着、前走上がり1〜2位」のすべてを満たした馬は【2.1.1.1】で複勝率80.0%。格下だと甘く見るのは禁物だ。
以上、京王杯スプリングCの傾向を分析してみた。荒れ模様で、1番人気馬を候補から外すことで高配当を狙っていきたいレースではあるが、表1本文で触れたように単勝オッズが65倍以上にもなるような馬では苦しい。前走でG1やG2に「出走していた」だけではプラス材料にはならないため(表5)、前走G3以下の馬でも好走条件を満たせば積極的に候補に加えていきたい。また、馬単や3連単を購入する際は、枠順(表3)や馬体重の増減(表4)にも注意が必要だ。
文:浅田知広(あさだ ともひろ)
1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。