RIZAPトレーナーが語る“ランニングで脂肪を燃焼させる”ボディメイク論〜How to RIZAP vol.4

ココカラネクスト

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「ダイエットのときにする運動」と聞いて、真っ先に思い浮かぶのは……。そう、ランニングですよね。ウエアとシューズとやる気さえあれば、いつでもどこでも走り出すことができます。しかし、だからと言って自己流のランニングをしてしまうと、ボディメイクをする上で、逆効果になることも!

今回はRIZAPに通う多くのゲスト(利用者)をサポートするトレーナーに、美しいボディメイクをするための、正しいランニング方法についてお話を伺いました。

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走るとなぜ痩せるの? ランニングによる脂肪燃焼のメカニズムとは

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――そもそも、ランニングによって痩せることは可能ですか?

結論から言うと、痩せます。走ることで、単純にエネルギーを消費するので、そのエネルギー分の「何か」が体から落ちていくからです。ただし、このとき「何から落とすのか」が、とても重要です。

――「何から落とすのか」とは、どういうことですか?

そもそも、人間の活動のエネルギー源になるのは糖質・脂質・たんぱく質です。体内では脂質は脂肪として、たんぱく質は筋肉として貯蔵されています。一般的に、「ダイエットしたい」と思っている人が落としたいのは、体の脂肪でしょう。しかし、脂肪、すなわち脂質だけを消費するというのは、実際には難しいのです。

ランニングは速く走れば走るほどキツくなり、ダイエットも成功に近づいていると思い込まれがちです。しかし、速く走るほど脂肪が消費されるかというと、実はそうではないのです。ゆっくり走る方が、結果的に脂肪が落ちやすくなるんですよ。

――速く走る方がダイエット効果があると思っていました。

一般的には、「速く走ったり、長く走ったりして、負荷をかけるランニング」が「ダイエットに効果的なランニング」というイメージがあると思います。たしかに、負荷をかけるランニングでは汗をたくさんかきますので、体内の水分が汗として出て、体重の数値自体は減りやすく、瞬間的な満足度も上がります。しかし、ランニングには脂肪を消費するメリットだけでなく、長い時間走ることによって筋肉が落ちやすいというデメリットもあるのです。

だから、効率的に脂肪を落としたいのであれば、実はこのような「速く・長く」といった苦しいランニングを、わざわざしなくてもいいのです。

ランニングをはじめとする有酸素運動のメリット・デメリット

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――ランニングなどの有酸素運動は、脂肪燃焼に効果的だと聞いたことがあります。実際、痩せやすい運動なのでしょうか。

痩せるには痩せますが、筋肉が落ちてしまうような走り方は、逆効果ですね。

――筋肉が落ちると、どうなりますか?

一般的に、筋肉が多ければ多いほど代謝が上がりやすく、痩せやすい体質になると言われています。逆に、筋肉が減ると、一時的に体重は落ちますが、痩せにくい体質になってしまうと言えるでしょう。

――ライザップでは、ランニングのような有酸素運動は推奨しているのですか?

ライザップは「糖質を控えた食生活で脂肪を落としながら、筋トレで筋肉を保ちつつ、ボディメイクする」という方針なので、基本的には有酸素運動をご提案しておりません。短期で集中的にボディメイクをするためには、これが最適なメニューだと、私たちは考えています。
必要に応じておすすめすることもありますが、その場合は先ほど申し上げたような、有酸素運動のデメリットをしっかりご理解いただくようにしています。

有酸素運動は筋肉が落ちやすくなる場合がありますが、それを理解した上で取り入れていただく分には、全く問題ありません。

――なるほど。それでは、筋肉がなるべく落ちないような、ランニングのポイントはありますか?

正直「このペースなら筋肉は全く落ちません」とも「ダッシュをすれば脂肪は全く落ちません」とも言えません。運動時には、糖質・脂質・たんぱく質が微妙なバランスでエネルギーに変換されているので……。一応の目安としては「隣の人と喋れるけど、ちょっと息が上がるくらいのペース」で走るとちょうど良いでしょう。うっすらと鼻に汗をかくくらいですね。時間は90分以内で、現実的には30分〜1時間程度がちょうどいい時間だと思います。

毎日走っても大丈夫? ランニング前後に心がけたいポイントとは

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――ランニング前後には、やはりウォーミングアップやクールダウンが必要ですか?

ケガの予防のためにも、屈伸運動のような動的ストレッチをウォーミングアップに、体をゆっくり伸ばすような静的ストレッチをクールダウンに、しっかり取り入れましょう。寒い時期になると、体も固くなりがちです。それぞれ10〜15分ほどかけて、ゆっくりストレッチするのが理想ですね。ランニングコースがコンクリートの場合は、ヒザや腰に負担かかりやすいので、念入りにしてください。

――運動の頻度はどうでしょう。毎日ランニングしても問題ない?

筋トレとは異なり、有酸素運動は毎日しても大丈夫です。現実的にはなかなか続かないと思いますので、週1〜2回のペースでも、まずはできるところから始めて、徐々に頻度を増やしてみましょう。

――食事や飲み物の内容次第では、ランニング中にお腹が痛くなってしまうこともあるかと思います。おすすめの栄養・水分補給の方法を教えてください。

バナナのように吸収が早いものは、30分〜1時間前に摂取すれば、体への負担は少ないです。おにぎりなどの炭水化物は、満腹を感じない程度の量に抑えましょう。脂っこい食事は胃もたれしてしまうので控えた方が無難です。

水分補給は、できればランニング中もしてほしいですが、現実的にはできないこともあると思います。あらかじめ水分を摂取しておく場合は、お腹がチャプチャプしない程度に留めておきましょう。

――ランニングによって、特に女性には、足が太くなってしまうことを心配する人もいるかと思うのですが……。

有酸素運動では、脂肪が全体的に落ちていくイメージですね。ランニングをした後に、足が筋肉痛になることはありますが、速く走りすぎない限りは、筋トレのように足に筋肉がついてしまう、という心配は、そこまでしなくて大丈夫です。ただし、有酸素運動を始めて明らかに脚が太くなってしまったと感じる場合は、トレーナーなど専門家に相談してください。

むしろ、気にするべきは姿勢ですね。日本人は猫背のような前傾姿勢の人が多いので、そのまま走るとヒザや腰に負担がかかりやすいです。少し胸を張って、腕を後ろに引くイメージを意識するのがおすすめです。

まとめ

ボディメイクの期間中、ランニングをメニューに取り入れてみると、気分転換にもなり、モチベーションが上がることもあるでしょう。そんなときは、正しいランニングの知識で、理想のボディメイクを。これからもHow to RIZAPをどうぞ、お楽しみに。

・ランニングで脂肪を燃やしたいなら、少し息が上がるくらいのペースが理想。
・ランニングは脂肪を燃やすことができるが、実は筋肉も落ちやすいことを忘れない。
・ランニング前後のストレッチは欠かさずに、ゆっくり行う。

記事提供:HOWZAP 【ハウザップ】 ライザップが運営するボディメイク情報マガジン]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
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