後半はまた別のゲームと考えるように――ラマスHCの思考 ハーフタイムの使い方

羽上田昌彦
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日本代表を率いるラマスHCに、「ハーフタイムの使い方」を聞いた 【スポーツナビ】

 日本代表を率いるフリオ・ラマスヘッドコーチ(HC)は、何度も“われわれのチーム”を強調した。その言葉に、チームづくりの方向性と、現在の日本代表に懸ける想いが込められていた。信頼する「先発メンバー」で試合が始まり、想定したローテーションの「メンバーチェンジ」や「タイムアウト」を交えながら勝利を目指す。

 ただし、試合では何が起こるか分からない。たとえ前半が順調だったとしても、あるいは劣勢だったとしても、後半になればガラリと変わることもある。それは今週に迫ったバスケットボールワールドカップ(W杯)2019・アジア地区2次予選(Window6)のイラン戦、カタール戦でも同様だ。3つ目のテーマに聞いたのは「ハーフタイムの使い方」について。

当然、前半のリズムで使い方は変わるが……

前半がうまくいっていなければ、プランの変更とともにポジティブな雰囲気に持っていくことが重要だと言う 【@FIBA】

 私が考える「ハーフタイムの使い方」をお伝えしたい。前半がすべて良い状況できていれば、それを選手たちに再認識してもらう。今までわれわれが行ったプレーをやり続けるよう強調するが、それまでやっていなかったシステムを1つ加えよう、と提案をすることもある。

 前半で相手が止められなかったわれわれのシステムは継続するが、そこで相手が修正してくることを想定し、その裏を突くよう少しの変化を加える。

 前半がうまくいっていなければ、後半はプランを変えてやっていこうと伝える。戦術以外でも、選手たちの気持ちをアップさせ、気合を入れるための言葉が必要だ。「向上心を忘れずにプレーし続けよう」といった言葉を掛けて、ネガティブな雰囲気をポジティブに持っていくようにしている。

 Window5の2試合(カタール戦、カザフスタン戦)での具体的な例を紹介したい。カタール戦の前半はとても良いディフェンスができたが、オフェンス面はあまりうまく機能していなかった。カザフスタン戦の前半は、オフェンスがすべての面でうまく機能していなかったように思う。
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