酒井宏樹のスパイクへのこだわりとは? 愛用のナイキ・マーキュリアルを語る

構成:スポーツナビDo

酒井宏樹選手に愛用するスパイクについて話を聞いた 【宇都宮徹壱】

 サッカー日本代表の不動のサイドバックとして君臨する酒井宏樹選手。先のアジアカップでは6試合に出場し日本代表の準優勝に貢献するなど、代表に欠かせない存在となっている。そんな酒井選手の活躍を支えているのはナイキ社のスパイク『ナイキ マーキュリアル ヴェイパー 360 エリート』だ。サッカー選手にとってスパイクは商売道具であると言えるが、酒井選手はどんなこだわりを持っているのだろうか? 愛用する同社のスパイクについて、使用感などを聞いた。

元ブラジル代表のロナウドに憧れて

アジアカップでも幾多のピンチを跳ね返し、勝利に貢献した 【写真:松尾/アフロスポーツ】

──まずはスパイク選びに関して、子どもの頃から意識していたことについて教えてください。

 僕はずっとブラジル代表のロナウドが好きで、ずっとナイキの『マーキュリアル』を履いていたんですよね。2002年の日韓ワールドカップでも、中田英寿さんや鈴木隆行さんも履いていましたけれど、ロナウドは銀のピカピカのやつを履いていました。それに憧れて、僕も小学5年くらいの時に『マーキュリアル』を買っていましたね。

──その時からナイキですか?

 その時はそうですね。ただ、ナイキのスパイクってわりと細身だったので、試合のときはナイキで、練習では別のメーカーのものも履いていました(笑)。

──なるほど(笑)。やはり小中学生って、憧れの選手が履いているスパイクを履きたがるものですよね。ものすごーく古い話で恐縮ですが、私も中学時代に『ケンペス10』というスパイクに憧れたことがあります。自分には細身すぎて諦めましたけど。

 少なくとも、僕が子どもの頃はそんな感じでしたね。まだスパイクも安かったし。今はむちゃくちゃ高いですけど、昔は「カゴシュー」っていって、カゴにいっぱいシューズが入っていて安く売っていたんですよね(笑)。ただ大事な試合のときには、自分のお気に入りのスパイクでプレーしていましたね。

──やはりナイキのスパイクだと気持ちが高まりますよね?

 僕はFWだったので、それこそロナウドにでもなった気分でしたね(笑)。サイドバックになったのは中3くらいですが、ポジションが下がってもスパイクの好みは変わらなかったです。プロになるまではずっと、好きな選手のスパイクばかり履いていました。その頃にはクリスティアーノ・ロナウドが出てきて、やっぱり『マーキュリアル』だったんですよ。

今の『ヴェイパー』になって履き慣らしの必要なし

──酒井選手といえば「高速クロス」が代名詞です。右サイドを駆け上がってクロスを供給する時、スパイクのどのあたりに意識を集中させるんでしょうか?

 うーん、「どこに当てている?」と聞かれても、正直困りますね。クロスを上げる瞬間って、足元のボールを見ることってあまりないんですよ。常に(ボールは)動いているし、中の状況も見ているわけだし。だから信じて(クロスを)上げるしかない。これは本当に感覚的な話ですね。たぶん(中村)俊輔さんや(デイビッド・)ベッカムだったら違うんでしょうけど、僕の場合は精度はあまりないから(笑)。ですから「あのへん」という感じで、中の選手が飛び込んでくれるようなボールを蹴ることを心がけています。

──酒井選手は現在、『ナイキ マーキュリアル ヴェイパー 360 エリート』を使用していますが、どんな評価でしょうか?

 すごくフィット感がいいんですよね。昔はセパレートタイプだったんですけど、今は一体化していて足を覆うような感じになっているので、かなり履きやすくなっています。

──セパレートと比べると、かなり違いますか?

 違いますね。それまでは少し小さめのサイズを履いて、(革を)伸ばしていたんですけど、足の指の間隔はけっこう詰まっていたんですよ。今の『ヴェイパー』になってからは、履き慣らしの必要はなくなりました。代表戦当日に、いきなり履いても大丈夫です。

──酒井選手がナイキのスパイクを履くようになって、間もなく4年になります。プロのフットボーラーとして満足していますか?

 もちろん! 小さい頃からの憧れのブランドでしたからね。それにスパイクだけじゃなくて、たとえばスニーカーでもいいものがありますし、ブランドイメージは僕の中ですごく高いところにあります。こうして今、このスパイクが履けることに幸せを感じてますね。

【写真】宇都宮徹壱、松尾/アフロスポーツ
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習慣的にスポーツをしている人やスポーツを始めようと思っている20代後半から40代前半のビジネスパーソンをメインターゲットに、スポーツを“気軽に、楽しく、続ける”ためのきっかけづくりとなる、魅力的なコンテンツを提供していきます。

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