リーガとプレミア、どちらが最強か 圧倒的な結果とリーグとしての成熟度

新興地域での定着もプレミアが障害に

圧倒的な結果を残してきたラ・リーガ、組織としての運営力や文化の定着などに長けるプレミア。どちらが最強リーグか、議論は続くだろう(写真は昨年12月の欧州CL・バルセロナvs.トッテナムより) 【写真:ロイター/アフロ】

 近年ラ・リーガは打倒プレミアリーグを目標に、国外でのブランド戦略を進めてきた。他大陸の視聴者を意識した試合時間を組むようになったのも、テレビに映る客席が埋まっていないと罰金が課せられる制度を設けたこともその一環だ。ラ・リーガのハビエル・テバス会長は今季、ジローナ対バルセロナ戦の国外開催まで強行しようとしたが、それは各クラブやスペインフットボール協会(RFEF)の反対によって実現には至らなかった。

 だが新興地域でラ・リーガの人気を定着させる上では、既に根付いているプレミアリーグ文化の影響がこれまで何度も障害になってきた。それはプレーの質だけでなく、長年かけて培われてきた習慣やフットボール文化の違いによるところも大きい。

 ラ・リーガの特徴である繊細なフットボールも、プレーリズムや戦術的多様性においては各国のトップ指導者が集まるプレミアリーグに対抗するのは難しい。それに個人的な考えを言わせてもらえば、イングランドフットボールのスペクタクル性はルールを厳守するフェアプレー精神に基づいている。それはスペインではそこまで重視されていない価値観である。

 いずれにせよ、両者がクラブレベルのフットボールシーンをけん引している存在であることは間違いない。今後も世界最強リーグを巡る議論が尽きることはないはずだ。

(翻訳:工藤拓)

2/2ページ

著者プロフィール

アルゼンチン出身。1982年より記者として活動を始め、89年にブエノス・アイレス大学社会科学学部を卒業。99年には、バルセロナ大学でスポーツ社会学の博士号を取得した。著作に“El Negocio Del Futbol(フットボールビジネス)”、“Maradona - Rebelde Con Causa(マラドーナ、理由ある反抗)”、“El Deporte de Informar(情報伝達としてのスポーツ)”がある。ワールドカップは86年のメキシコ大会を皮切りに、以後すべての大会を取材。現在は、フリーのジャーナリストとして『スポーツナビ』のほか、独誌『キッカー』、アルゼンチン紙『ジョルナーダ』、デンマークのサッカー専門誌『ティップスブラーデット』、スウェーデン紙『アフトンブラーデット』、マドリーDPA(ドイツ通信社)、日本の『ワールドサッカーダイジェスト』などに寄稿

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント