【全日本プロレス】ゼウスが石川を振り切り三冠初防衛 野村&青柳がアックスボンバーズ退ける

高木裕美

大森はパートナーを「教え子」イサミと挑戦

アックスボンバーズの師弟コンビとして大森(右)とイサミがアジアタッグに挑戦 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 アジアタッグ選手権試合では、野村直矢&青柳優馬組が、大森隆男&木高イサミのアックスボンバーズ師弟コンビを下し、初防衛に成功した。

 共に20代の王者組は、7.29大阪で秋山準&永田裕志(新日本プロレス)の“アラフィフコンビ”に勝利。青柳の負傷による無念の返上から約半年ぶりに王座に返り咲いた。だが、すぐに秋山、永田と同世代の大森が王座挑戦を表明。今年1月に秋山、3月には中西学と、共にデビュー26年目のベテランコンビでベルトに挑んできた大森が、今回は「教え子」をパートナーに指名した。

「アックスボンバーズ」は、当時ZERO1−MAXに所属していた大森が、05年11月、若手育成を目標に立ち上げたプロジェクト。メンバー4人のうち、イサミと宮本裕向の2人は「ヤンキー2丁拳銃」としてプロレス界屈指のタッグ屋に成長し、15年にはアジアタッグ王座も獲得。翌年3.12後楽園では、宮本&イサミ組vs.大森&田村和宏組によるアックスボンバーズ対決も実現していた。

 イサミが2人まとめてプランチャを放てば、大森も青柳にエプロンでのパイルドライバー。しかし、野村もスピアーで飛び込むと、イサミをノーザンライトスープレックスで投げる。王者組は大森を標的に定め、連係攻撃から青柳がフィッシャーマンズスープレックス、ダイビングエルボードロップ。しかし、イサミがダイビングダブルニーアタックでカットに入る。野村がイサミにジャーマンスープレックス。大森が野村にアックスボンバー。青柳が大森にジャンピングニー2連発。大森は青柳の蹴り足をつかんでアックスギロチンドライバーを決めるも、アックスボンバーは不発。野村がイサミをつかまえ、戦闘不能に追いやる間に、青柳が大森をジャーマンスープレックスからのロックスターバスターで仕留め、初防衛に成功した。

宮原は王道トーナメント前哨戦で火野に黒星

王道トーナメント前の前哨戦で火野(左)に敗れた宮原。すべてを失った中、さらなる暗雲が…… 【写真:SHUHEI YOKOTA】

「The Road to 王道トーナメント」として行われた宮原健斗vs.火野裕士のシングルマッチは、地元・千葉をホームリングにする火野が勝利を収めた。

 両者は今年の4.29後楽園で行われたCC最終公式戦で対戦。宮原が19分32秒、シャットダウンスープレックスで勝利し、Aブロック1位突破を果たしている。しかし、宮原はその後、4.30後楽園でのCC決勝戦では丸藤正道に敗れて優勝を逃し、7.29大阪ではゼウスに敗れて三冠王座から転落。8.18後楽園でも諏訪魔&石川組に敗れ、世界タッグ王座奪取に失敗している(パートナーはヨシタツ)。

 6年連続6回目の王道トーナメント出場にして初の優勝を果たすべく、9.15新潟でのヨシタツとのパートナー対決を前に勝って勢いをつけたい宮原だが、火野は序盤から場外で逆水平チョップを連発すると、さらに強烈なセントーン。宮原のエルボーを後ろ手に組んで受け止めてみせる。宮原もドロップキック、DDT、ブラックアウト、逆水平チョップ、エルボー連打とたたみかけるが、火野は逆水平チョップ、ラリアット、ファッ○ンプレスで反撃。ならばと宮原はブラックアウト2連発から二段式ジャーマンで突き刺すも、シャットダウンスープレックスは火野がこらえて逆にショートレンジラリアット。宮原はブラックアウトで態勢を立て直そうとするも、火野がラリアット2連発からのファッ○ンボムで完膚なきまでに打ち砕いてみせた。

 これまで第1回大会から連続出場していながら、優勝はおろか、決勝進出すらも果たせたことのない宮原だが、すべてを失った今、このトーナメントに全力を懸け、初の頂点獲りとなるか。それとも、また悪夢がひとつ増えていくのか。

秋山社長がヨシタツと崔にカミナリ

秋山(上)は王道トーナメントにむけ気合の入っていない選手たちにカミナリ 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 9月からの「王道トーナメント」開幕を前に、秋山準社長のカミナリが落ちた。

 この日は「The Road to 王道トーナメント」と題し、秋山はヨシタツと組んで、ジェイク・リー&崔領二組と対戦。9.17後楽園でのトーナメント1回戦で対戦する秋山に対し、ジェイクが序盤からガンガン食らいついていった。ミドルキックを連発し、思わず秋山がうずくまると、ジェイクはなおも蹴り上げ、さらにコーナーに追い込んでエルボー連打。秋山も頭突き、ヒザ蹴りから場外へ落とすが、ジェイクは鉄柵に振り返してミドルキック、ソバット。だが、秋山もランニングニー、エプロンに寝かせてのニードロップで倍返しする。

 ZERO1時代から因縁のある崔とヨシタツも激しくやり合うが、ヨシタツのキックがあやうくレフェリーに誤爆しそうになるハプニングが発生。それでもジェイクにトルネードDDTを決めて秋山に託すと、秋山がランニングニー、ヒザ蹴り連打、エクスプロイダー。これは崔にカットされるも、リストクラッチ式エクスプロイダーでマットに突き刺すと、あえてカウントの途中で引きずり起こし、サポーターをはずした生ヒザでのランニングニーで粉砕した。

 前哨戦で完勝を収めた秋山だが、レフェリーの勝ち名乗りを拒否し、1人で花道を引き揚げると、バックステージではヨシタツを突き飛ばし、怒りを爆発。「アイツらはやる気があるのか。アホか。優勝狙っていくんだろ。もうちょっと本気にならなきゃ。ここから全開で行かなきゃ。ナメんな。ジェイクは良かったよ。あと2人、何なんだ。これなら、オレとジェイクのシングルマッチで良かったよ。チームでも何もしちゃいねぇよ。辞めちまえ、クソが。何年やってんだよ。緊張感のないことしやがって。王道トーナメント、やる気あるのか。1回戦からガンガン行かなきゃいけないんじゃないのか」と、闘志ムキ出しで向かってきたジェイクに対し、緊張感や気合の足りないヨシタツと崔にゲキを飛ばした。

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著者プロフィール

高木裕美

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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