清宮幸太郎の後継者が挑む最後の夏 野村大樹率いる早稲田実の陣容は!?
背番号5、サード登録となった野村
1年から清宮とともに主軸を打った早稲田実・野村。今夏を前にサードへ再転向し、2年春以来の甲子園を狙う 【写真は共同】
清宮幸太郎(北海道日本ハム)が卒業して注目度は下がったが、早稲田実が気になる高校野球ファンは多いのではないだろうか。そんなファンはちょっと驚いたかもしれない。主将の野村大樹がサード登録、背番号「5」をつけるからだ。今年の春までキャッチャー、要としてチームをまとめていた。和泉実監督は2018年夏、野村のコンバート、という青図を描いた。
野村は入学してすぐにサードのレギュラーを取って3番・清宮の後ろの4番を打った。1年の時のポジションに戻ったことになる。サードからキャッチャーに移ったのが2年春の関東大会。「エースの雪山(幹太)とは学年も一緒でやりやすい。ピッチャーをリードするのが好き」と前向きな発言は、中学の時の大阪福島シニアではキャッチャーで、慣れたポジションに戻ったからでもある。
1年前の夏、清宮が主将を務めた旧チームが西東京大会の決勝で敗れ、野村は予想通り、キャプテンになって新チームはスタートした。
野村は順調に進化してきた。放ったホームランは1年で23本、2年で51本まで伸ばし、直近で70本弱まで積み上げていて、今年の全国の3年生の中でも最上位にランクされる本数だ。
センバツを逃して冬の間、「吊り下げてあるボールを打つティー打撃をしてきた」と言う。「ボールの下の部分を狙い打ってバックスピンをかけて飛距離を伸ばす」(野村)といういわゆるメジャー流のフライボールバッティング。春の都大会は左中間への大飛球と、野村特有の右翼へのホームランをそれぞれ放った。バッターとしてプロ側が高い評価をしている。