過去10年データで占うオークス候補 桜上位3頭が強力、対抗勢力はサトノのみ

JRA-VANデータラボ

フローラS組の好走馬(過去10年)

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 別路線組ではやはりフローラS組に注目しなければいけない(表4参照)。好走馬も多いし、昨年はモズカッチャンが6番人気で2着と配当妙味もあるケースが多い。チェッキーノやサンテミリオンのように、フローラS以前にオープンのレースで実績があり、フローラSを勝った場合は特に有力。もちろんフローラS単体の実績としても十分有力となる。

 フローラS2〜3着も拾っていかなければいけないケースも出てくる。その場合はそれ以前の実績に注目したい。過去に東京芝のレースで勝利経験があることが望ましい。特に着差をつけて勝っている場合は、見逃せない。ビッシュやピュアブリーゼは新馬・未勝利で着差をつけて勝っていた。10年3着のアグネスワルツは京都の未勝利戦でレコード勝ちと、インパクトある成績が残っていた。

結論

表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 それでは今年のオークスを占ってみよう。出走予定馬は表5の通り。

 今年の桜花賞はかなり人気サイドの決着となった。近年の桜花賞は馬場や展開でアヤがつき、やや波乱となるケースも多かっただけに、逆にめずらしい結果といえる。アーモンドアイが断然人気のラッキーライラックを交わし、レースレコードで制してみせた。客観的に見ても、この2頭の力が一枚抜けており、オークスでも人気を集めることになるだろう。桜花賞3着のリリーノーブルは、人気でも3番。ちなみに上位3頭は東京芝コースでも実績がある。実際には距離の2400mへの対応がポイントとなるが、かなり有力な存在と見て間違いない。

 別路線ではフローラSを勝ったサトノワルキューレに注目。同レースの勝ち馬は無条件に有力で、本馬の場合は距離の2400mを経験している点も大きそうだ。同レース2着のパイオニアバイオは、堅実だが東京での勝ち鞍はない。忘れな草賞を勝っているオールフォーラブや前走フラワーC1着のカンタービレはどこまで通用するか。桜花賞上位馬の牙城を崩せるほどの力があるかは微妙なところだ。

 アーモンドアイの2冠達成か、逆転があるとすればラッキーライラックやリリーノーブル。別路線からはサトノワルキューレがどこまで割り込めるか。概ねこの4頭の争いとみる。

文:小田原智大(おだわら ともひろ)
1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。

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