世界卓球、読めない「コリア」の温度感 決勝進出へ、日本女子はどう戦うか
読めないチームコリアのオーダー
メンバーに入った田志希(左)と梁夏銀(右)。起用方法に注目が集まる 【写真:西村尚己/アフロスポーツ】
「コリア」チームの温度感は正直なところ読めない。写真撮影では笑顔を見せ、会見でも「統一されたチームで、さらに上のレベルに上がっていきたい」(キム・ソンイ)と選手それぞれが友好的なコメントを残しているが、果たして統一チーム結成が闘志に火を点けるのか、それとも勝敗抜きに、あくまで「共に戦うこと」が終着点なのか。そのモチベーションは試合が始まるまで分からない。
オーダーに関しても、勝負に徹するのか、配慮があるのか。双方に「配慮」するならば、両国のエースである田志希とキム・ソンイの2点起用が濃厚だろう。しかし、日本女子のカットマン対策はキム・ソンイにとっては脅威。3日のウクライナ戦でも継続して取り組んできたカット対策の成果を存分に見せつけた。3番手は実績で見ると梁夏銀が最有力だが、過去に対戦も多い日本にとっては対策が立てやすく、逆に対戦経験のほとんどない異質速攻型のキム・ナムヘ、長身左腕のチャ・ヒョシムの方が不気味な存在だろう。
日本男子は韓国とメダルを懸けた大一番
香港のエース・黄鎮廷を下した張本だが、準々決勝でも勝利の雄たけびを響かせられるか 【写真:ロイター/アフロ】
韓国は最激戦区と見られたグループDを1位通過し、準々決勝進出。昨年の世界選手権シングルス3位の李尚洙を筆頭に、世界選手権男子ダブルスで2度メダルを獲得している鄭栄植、元世界ジュニア王者の張禹珍と年齢的にも脂の乗ったパワーヒッターそろい。各選手とも実力的には日本と互角で、ガチンコの好勝負が予想される。
(文:浅野敬純/卓球王国)