ハリル「A代表候補が何人も出てきた」 E-1選手権 中国戦後の会見

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「もっと時間がほしい」といつも悔しく思う

植田は本来のセンターバックではなく、右サイドバックで代表デビューを果たした 【写真:田村翔/アフロスポーツ】

──植田を右サイドバックにした理由は?(大住良之/フリーランス)

 植田は長い間、われわれと行動してきた。三浦(弦太)もそうだが、彼らは若く能力もある。中国との対戦ということで、われわれの前線と中盤の選手を比べてみて、FKの戦いをどうすべきかを考えた。植田とはディスカッションを重ねて、「(右サイドで)いけます」と即答してくれた。この大会ではいろいろなことを試したい。毎回成功するとは思わないし、チョイスを修正する必要もあるが、できるだけ多くの選手を見たいという考えはあった。

 たとえば伊東(純也)。彼は面白い選手で、(北朝鮮戦で)素晴らしいスタートを切った。(今日は)少しももを打撲してパフォーマンスが落ちたのは残念だが、もっといいプレーができると思う。3〜4回、そういうシチュエーションがあった。植田もしっかりしたプレーを見せてくれた。相手との距離が遠い時間帯もあったし、できるだけ相手をターンさせないことを身につけてほしい。特に左サイドは、(相手の)いいクロスが入ってきて危なかった。それでも後半はよりよくなったし、いい仕事をした。オフェンスでも何回かいい突破があった。最初は難しいかなと思ったが、私が見たいものを見せてくれた。

──中国代表のマルチェロ・リッピ監督とも仲がいいということだが、中国代表の評価は?(中国人記者)

 リッピ監督が2022年(W杯カタール大会)の準備をしていることはすぐに分かった。世界でも最も優秀で、すべてのタイトルを獲得してきた監督だから、選手も彼のことを信頼している。彼は成長するであろうチームを選んだ。ただ数カ月でいきなり進化するものではない。数カ月、数年かけてより戦えるチームにしていくのだと思う。

 中国の国内リーグで何が起きているかはよく知らないが、何人かクオリティーのある選手がいるのは間違いない。リッピ監督がトレーニングを重ねれば、もっと強くなるだろう。中国にはカタールでのW杯に向けた野心が感じられる。このまま進化していくことを願っている。今日は日本が強かったのかどうかは分からないが、いいクオリティーは見せられたと思う。われわれはスピードを求めていったので、中国も苦しむことになった。ただリッピ監督を信頼してハードワークを続ければ、中国は強くなっていくと思う。

──北朝鮮戦のあと「Jクラブの習慣を変えるのは難しい」と言っていた。どうすれば改善できると思うか?

 時間さえあれば、たくさんのことを伸ばすことができるだろう。最初の段階で、彼らは良い習慣と悪い習慣をもたらした。この合宿ではビデオに関しても、ミーティングに関しても、どの選手とどんな話をするのかも含めて、アシスタントコーチが前もってかなり準備をしている。私の「アグレッシブさ」を(選手に)もたらさないといけない。なぜなら早く(習慣を)変えてほしいからだ。

 ただし、1試合目であまり厳しい評価をしてほしくはない。ゆっくりゆっくり成長するからと会見でも言った。日本に来ていつも悔しく思うのは、もっと時間がほしいということだ。2〜3回(の練習)で伸ばすこともできるが、それほど多くのことはできない。ホワイトボードに書いて説明することはできるが、大事なのはグラウンドのトレーニングであり、そこの時間が足りていない。昨日、どんなタクティクスの練習をしたのか、皆さんに見せたいくらいだ。しゃべり続けた私が一番疲れた。ただ、彼らはしっかりやってくれた。そこは祝福したい。批判があれば、私にしてほしい。選手は本当にしっかりトレーニングしているが、ガラッと変わるのは難しいと思う。

──監督は14年のW杯ブラジル大会や前回のこの大会で韓国代表を見ているが、次の韓国戦に向けてどのような準備をするのか。韓国代表に対する評価は?(韓国人記者)

 韓国についてはブラジルでのW杯で(アルジェリア代表監督として)対戦したので少し知識がある。韓国は今大会で一番強いと思う。われわれは優勝を目指して戦うが、そのためにどうしなければならないか。1位を目指すが、どんなことも起こり得る。疲労とけがが心配だが、今日の勝利を得たことでさらにモチベーションが高まっている。

 韓国にはいい選手がたくさんいる。今回はいないが、フランスリーグでも評判の高い選手がいる。韓国も国内の選手だけだが、土曜日(16日)はいい戦いになると思う。前回の中国大会でのリベンジをするために、勝つためのトライをしたい。この大会では韓国が一番強いと思っているが、だからといって日本に勝てるかといえばそれは別の問題だ。

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