イチローのマリナーズ復帰の可能性を探る 戦力的なニーズを超えた判断もある?
「歴史と郷愁が要素になる」との見方も
マーリンズの編成部門のトップを務めるジーター氏。年俸総額を削減し、チームの再建を目指す 【Photo by Mike Ehrmann/Getty Images】
大リーグのビジネスに関する話題を専門に扱うモウリー・ブラウン記者も、「“マリナーズに戻ってきてくれ”という叫びが聞こえる」とツィートし、4日の米ヤフー・スポーツには、「次は、マリナーズと再契約か」という見出しの記事が載った。
後者は、「正直、イチローの選択肢は限られる。ビジネス的な側面まで合わせ考えれば、これまでの歴史と郷愁が要素になるのではないか。そうなれば、マリナーズが浮上する」と話を進めているが、確かにその2つは、要素になりえる。
現実問題、マリナーズは、ジャロッド・ダイソンとの再契約を見送れば、外野の枠が一つ空く。マイナーにも有望選手はいない。ただ、そうした戦力的なニーズを超えたところで判断が下されるのだろう、という考え方はもっともに映る。
補足すれば、マリナーズがイチローと再契約するとしたら、それはジェリー・ディポートGMの判断ではなく、おそらくもっとも上。オーナーグループの意向である。仮にまだ、任天堂が筆頭オーナーであるなら話は早かった。3番手となったことでその影響力がどの程度か不透明だが、まもなくシアトルでマリナーズのオーナー会議が行われるはずなので、そこでイチローについても話題に上るに違いない。
シアトル地元紙のアンケートでは半々
いずれにしても移籍先は、そのチームの監督を含めた首脳陣にイチローとの接点が過去にあり、数字に現れないイチローの貢献をどう評価するか、という点を見極めれば絞れてくるのではないか。
よって、最終的にマーリンズと再契約、ということになっても不思議はないが、先程も触れたように、状況がはっきりしてくるとしたらウインターミーティングが終わってからか。マリナーズに関しては、オーナー陣による今季の総括会議で、方向性が見える可能性もある。
ちなみに、シアトルの地元紙『シアトル・タイムズ』紙が4日、マリナーズはイチローと再契約すべきか、というアンケートを電子版で行った。
5日、午前11時半の時点でまだ291票しかないが、YESが47.08%。NOが52.92%でややNOが上回っている。
ほぼ半々という結果は、それはそのまま、マリナーズがイチローと再契約する確率を、案外、正確に反映しているかもしれない。