井上、サン・プルー登場で意気込み UFCジャパンに向けファンイベント

長谷川亮

「UFCファイトナイト・ジャパン」のファンイベントが14日に行われた 【スポーツナビ】

 日本では2年ぶりの開催となる「UFCファイトナイト・ジャパン」(9月23日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ)のチケット販売開始を記念したイベントが14日、Yahoo! JAPANのコワーキングスペース“LODGE(ロッジ)”で開催された。

 イベントには同大会のメインを務めるオヴィンス・サン・プルー(米国)、出場の決まっている井上直樹が登場して試合への意気込みを語り、佐々木憂流迦、近藤朱里(朱里)の出場と対戦カードも発表となった。

20歳井上「全局面で圧倒したい」 プルーは敬意を持ちショーグン戦へ

UFCデビュー戦を勝利で飾った井上は、2戦目も「全局面で圧倒したい」と語る 【スポーツナビ】

 イベントではまず井上の対戦相手がフィリピンのジェネル・ラウザになることが明らかに。先月弱冠20歳にしてUFCデビューを果たし、この試合を3者30−26という大差で勝利した井上だが、2戦目も初戦と同じくフィリピン人で7勝3敗(UFC戦績1勝1敗)のラウザと争うこととなった。

 圧倒するも一本勝ちには至らなかったデビュー戦を「もう少しかなと思ったんですけど力不足でした。もう少し早めに取れる時間を作っておきたかった」と振り返った井上は、ラウザを「ボクシングがすごく上手い選手で打撃中心」と評しつつ、「組み技ならいけるかなと思う」と前回に続いての流麗なグラウンドワークに期待を抱かせた。「打撃で押せるなら押して、全局面で圧倒したい」と連勝へ力強いコメントを残した。

日本大会のメインを務めるサン・プルーは、ショーグンのリベンジマッチを受けて立つ 【スポーツナビ】

 ライトヘビー級(93キロ以下)7位にして190センチの大きさで会場をどよめかせたサン・プルーは、「あらゆる日本食を食べました」と笑顔を見せた。また、練習中だという日本語(※来日の目的を問われ、「ミンナニ、アウタメダヨ」と答えた)を披露するなど、初めて訪れた日本を存分に楽しんでいる様子。

 今回は14年11月に34秒KO勝ちを果たしたマウリシオ・“ショーグン”・フア(ブラジル)のリベンジマッチを受ける形となるが、前回敵地ブラジルへ乗り込み打ち破っているだけに「第2の祖国となる日本での試合で、彼の方がプレッシャーがあるのでは」と不安は感じさせない。「今でも彼のファンです」と話すと、敬意を持って今回の試合に臨むことを語った。

憂流迦は初の日本大会に気合い 初参戦の朱里「頂点に立ちます」

米国でトレーニング中の憂流迦はビデオレターで意気込みを語る 【スポーツナビ】

 イベントでは続いて新たな対戦カードが発表となり、井上も出場した先月のシンガポール大会で劇的な逆転一本勝ちを果たした憂流迦とフライ級5位のジュシー・フォルミーガ(ブラジル)による対戦が決定。現在は米国に滞在して練習中の憂流迦はイベントへの出席はなかったがビデオメッセージを寄せた。「彼はトップの選手なので気合いを入れて戦いたいと思います。UFCに入って日本で戦うのは初めてなので楽しみだし、ワクワクしています。ぜひ会場で一緒に戦いましょう」とファンに来場と応援を呼び掛けた。

UFCデビュー戦が決まった朱里は「夢のスタートラインに立った」と話す 【スポーツナビ】

 また、5月にパンクラスの初代女子ストロー級王者となった朱里も出場が決定。通算戦績5勝1敗(UFC1戦1敗)でムエタイをベースとする韓国人ファイター、ジョン・チャンミと対戦する。早くからUFC出場を希望し、遂に今回それを叶えた形となる朱里は憂流迦と同じく動画でメッセージを寄せ、「夢のスタートラインに立った」「UFCで頂点に立ちます」とデビュー白星に意気込みを見せた。

 イベント終盤ではルイス・エンリケ・ダ・シウバ(ブラジル)とグーカン・サキ(オランダ)によるライトヘビー級マッチも急遽発表。まだ対戦画像の用意もなく、スタッフが手渡した小さな用紙をMCが読み上げるという様子に、緊急発表のリアルタイムさが感じられた。K−1で名を馳せ初代GLORYライトヘビー級王者にも輝いたサキだが、UFCでも同様の活躍はなるか。

品川祐は“ロンダ・ロス”!?

品川祐さん(左)、福田充徳さん(左から2番目)がUFC愛を熱く語るイベントとなった 【スポーツナビ】

 なおこの日のイベントはユウキロックが司会を務め、ゲストには福田充徳(チュートリアル)に品川祐(品川庄司)と“格闘技大好き芸人”が集結。

 井上をファイトマネーやパフォーマンスボーナスに関する質問でタジタジにさせ、姉である魅津希との関係にも迫ったほか(井上は「小さい頃のケンカは全敗」と回答)、2年前のリアリティー番組「Road to UFC JAPAN」でもMCを担当した品川は、イベント終了後に柔術の練習へ行くといい、大ファンであるロンダ・ラウジー(米国)が負けた際は“ロンダ・ロス”でしばらく立ち直れなかったと話すなど、さらに深まっている自身の格闘技愛そしてUFC愛を語っていた。
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著者プロフィール

1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」編集部を経て2005年よりフリーのライターに。格闘技を中心に取材を行い、同年よりスポーツナビにも執筆を開始。そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督も。

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