注目の若手がスタントンの連覇を阻む!? MLBホームランダービー見どころ

菊田康彦
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提供:スポナビライブ

4分の制限時間で何発打てるか?

ア・リーグトップの本塁打数を誇るヤンキースのジャッジがホームランダービーを制するか? 【写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ】

 MLBのホームランダービーは、その歴史の中で何度かフォーマットを変更してきたが、15年からは現在の方式に落ち着いている。つまり、8人の選手を4つの組に分け、直接対決で本塁打数の多い方が勝ち上がるというトーナメント方式だ。かつては本塁打以外の打球(空振りも含む)はすべて「アウト」とカウントし、一定のアウト数に達するまでに何本打てるかを競ったが、現在は各ラウンド4分の制限時間内でより多くのアーチを架けた選手が勝者となる。

 そこで気になる組み合わせだが、これはシード順によって決まる。今年でいえば第1シードは昨年の王者・スタントン。あとは7月4日時点の本塁打数順になるため(同数の場合は6月15日以降の本数を優先)、第2シード以下はジャッジ、ベリンジャー、マイク・ムスタカス(ロイヤルズ=24本)、ミゲル・サノ(ツインズ=20本)、チャーリー・ブラックモン(ロッキーズ=18本)、ジャスティン・ボア(マーリンズ=18本)、ゲーリー・サンチェス(ヤンキース=13本)の順となる。

 したがって、1回戦で第1シードのスタントンと対戦するのは、第8シードのサンチェス。この勝った方が、ムスタカス(第4シード)とサノ(第5シード)の勝者と準決勝で顔を合わせることになる。また、第2シードのジャッジは第7シードのボアと、第3シードのベリンジャーは第6シードのブラックモンと、それぞれ対戦。注目のジャッジとベリンジャーがともに1回戦を勝ち抜けば、準決勝で両者の競演が実現する。

誰が勝ち進んでもおかしくない激戦

 もっとも、しばしば“番狂わせ”が起きるのもホームランダービーの醍醐味。球宴出場最後の1枠を決める「ファイナル・ボート」で“当選”したムスタカスが「御礼」とばかりに打ちまくるかもしれないし、逆に惜しくも“落選”したボアが、やはり「球宴落選組」だった昨年のスタントンのようにダービーでうっぷんを晴らすかもしれない。今季13本とダービー出場選手では最少のサンチェスにしても、メジャーデビューを飾った昨年はアーチの量産で話題をさらった選手であり、今シーズンは本塁打の自己最多を更新する勢いのサノやブラックモンと同様に、勝ち上がる可能性は大いにあるのだ。

 これで3回目となるスタントン以外、全員が初出場というフレッシュな顔ぶれがそろった今年のホームランダービー。果たしてシーズン前半戦の話題をさらったジャッジ、あるいはベリンジャーが激戦を制するのか。その他の初出場組が王者に名乗りを上げるのか。それともスタントンが、前述のグリフィー・ジュニアとメッツのヨエニス・セスペデス(13、14年優勝、当時アスレチックス)に次いで史上3人目の連覇を成し遂げるのか──。その答えは、ぜひ『スポナビライブ』の中継で確かめていただきたい。
※文中の今季成績は明記しているものを除き7月8日(現地時間)試合終了時点
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著者プロフィール

静岡県出身。地方公務員、英会話講師などを経てライターに。メジャーリーグに精通し、2004〜08年はスカパー!MLB中継、16〜17年はスポナビライブMLBに出演。30年を超えるスワローズ・ウォッチャーでもある。著書に『燕軍戦記 スワローズ、14年ぶり優勝への軌跡』(カンゼン)。編集協力に『石川雅規のピッチングバイブル』(ベースボール・マガジン社)、『東京ヤクルトスワローズ語録集 燕之書』(セブン&アイ出版)。

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