日本ハム・近藤健介の打撃論 夢の4割へポイントは「右足を優しく」

週刊ベースボールONLINE

交流戦はリスクを恐れず積極的に

チームは苦しい戦いを強いられているが、近藤は交流戦からの巻き返しを誓っている 【写真=BBM】

 過去のセ・パ交流戦での通算打率は2割7分2厘。夢の「打率4割」達成に向けて大きな関門となりそうなのが、この18試合の短期決戦だ。それでも確固たる打撃理論に加え、リスクを恐れない「交流戦仕様」のアプローチで難敵ぞろいのセ・リーグ投手陣を打ち砕く。

──交流戦の真っただ中ですが、この短期決戦というのはやっぱり難しさは感じていますか。

 すごく難しいですよ。対戦したことがないピッチャーばかりなのと、相手バッテリーの攻め方も全然違いますからね。それにベンチから見るボールと実際に対戦したときのボールの感覚って全然違いますから。そこはいかに実戦の中で対応していけるかですよね。

──対策は何かしている?

 この期間だけはリスクを恐れず、多少はボール球を振っても積極的にアプローチをしていきたいなとは思っています。スイングしていくことで分かる感覚って絶対にありますから。

──セ・リーグの投手で一番対戦してみたい投手は誰ですか。

 同級生でもある広島の岡田(明丈)ですかね。昨季の日本シリーズでも戦いましたけど、今季はさらに調子も良いみたいなので。やってみたいなとは思っています。(編集注:岡田は8日の日本ハム戦で先発するも、近藤は右太もも裏の張りで出場できず。対戦は実現しなかった)

──DHのないセ・リーグの本拠地では守備にも就くことも多くなりますが、守りについてはどんな意識でやっていますか。また、捕手へのこだわりはいまでもありますか。

 もちろん、ありますよ。やっぱり捕手はやっていてもすごく楽しいポジションなので。それに、もともと考えることが好きなので、いつかはまたやってみたいなという気持ちはあります。

──それこそ現在の球界では少なくなった「打てる捕手」になれる期待感もあります。

 そこはこの世界に入ったときから目指してきたところなので、これからも変わらず追い求めていきたいです。ただ、いまは与えられたポジションでしっかりと自分の仕事をしていくことしか考えていませんし、外野でも内野でもやる覚悟は常にできています。

──日本球界初の「打率4割」への挑戦はこれから先も続いていきますが、最後に残りシーズンの抱負を聞かせてください。

 本音を言えば僕なんかが打っていいのかなとも正直思っていますけど、こうして高い目標を持って日々やっていくのは大切なことなので。さらに現実として現在の数字を維持している以上は目指していきたいです。あとはチームの連覇ですよね。この交流戦から何とか巻き返せるように、勝利につながる一打を1本でも多く積み重ねていきたいといまは思っています。


(取材・構成=松井進作)

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