大阪杯Vに見た武豊キタサン王者の風格 感激サブちゃん「引退やめます!」
北島オーナーが明言「来年も元気に走ってほしい」
この日、阪神競馬場には対前年比150%にもなる4万7千人のファンが駆けつけた 【スポーツナビ】
そして、大阪杯を見ていた観衆の中で、キタサンブラックの走りに最も感動したのはそう、オーナーの北島三郎さんだ。
「もうね、本当に感動しました。お馬さんがさらに強くなりましたね。他の馬たちもいることだからあまり大きくは言えないんですが、1着に来てほしいなぁと思っていた通りになってくれて、本当に感動と感激です」
左から清水久調教師、北島オーナー、プレゼンターの土屋太鳳さん、武豊 【スポーツナビ】
「自分も80歳を過ぎてもなお歌手の道を歩かなきゃいけない。キタサンブラックも皆さんの前で走る姿こそがカッコいいし、それがなくなったら私自身も寂しくなっちゃうよね。もう自分の馬じゃないみたいに感じていて、だったらファンの皆さんに喜んでもらえることをしなきゃなぁと。だから、引退をやめます! 元気な姿で来年も走ってほしい」
まずは天皇賞・春連覇へ、サトノダイヤモンドと再戦
まずは天皇賞・春連覇へ、そして秋は凱旋門賞挑戦が現実となるか 【スポーツナビ】
「まずは1つ1つということになりますが、無事なら天皇賞・春の連覇を目指すことになると思います。サトノダイヤモンドとの再戦で盛り上がるでしょうし、そこでいいレースをしたいですね。そして、その先に大きな夢が広がっていけばうれしいと思います。また、オーナーの言葉を借りれば、来年は大阪杯の連覇を目指して……ということになるのかな(笑)。とにかく、僕にとってもこの大阪杯は大きな1戦になりました」
順調ならば武豊が言うとおり、この後は連覇を目指す天皇賞・春、そしてリベンジに燃える宝塚記念が春のローテーション。その先には凱旋門賞挑戦という大きな夢が待っており、北島オーナーも「反対はしません」。キタサンブラックと武豊、北島オーナーが抱く夢はきっと世界へと――そう予感させる大阪杯の快勝、キタサンブラック2017年春の初戦だった。
(取材・文:森永淳洋/スポーツナビ)