ベルトレが史上4人目の快挙間近 今季MLBで達成されそうな記録を紹介

菊田康彦

今年44歳のコロンはまだまだ健在〜投手編〜

メジャー現役最年長投手のコロンは昨季メッツで15勝をマーク 【写真:USA TODAY Sports/アフロ】

「3000 HITS CLUB」の投手版といえるのが「300 WINS CLUB(300勝クラブ)」だが、こちらは09年のランディ・ジョンソン(当時ジャイアンツ)を最後に、新たなメンバーは誕生していない。現役最多勝は通算233勝のバートロ・コロン(ブレーブス)であり、史上46人目の250勝が当面の目標となる。

 コロンは今年の5月で44歳になるが、アスレチックスに在籍していた12年から5年連続で2ケタ勝利をマークし、ここ4年はいずれも先発30試合、190イニングをクリアするなど、老いてますます盛ん。昨年も43歳にしてメッツでチーム最多の15勝(8敗)を挙げ、先発33試合中19試合でクオリティースタートと、しっかりゲームをつくっていた。新天地のブレーブスでも先発ローテーションの一角として期待されているが、250勝達成は打線の援護にかかってきそうだ。

 コロンは史上33人目の通算2500奪三振にもあと135で、こちらも十分に射程圏内。一方で通算与四球は現在888であり、1000与四球よりも先に2500奪三振に到達すれば、史上9人目の快挙ということになる。そのコロンを奪三振で上回る現役投手がCC・サバシア(ヤンキース)で、現在2726奪三振は歴代22位。今シーズン中に129三振を奪うと、殿堂入りのジム・バニング(元タイガースほか)に並んで歴代17位までランクアップすることになる。

 救援投手に目を向けると「K−ROD」ことフランシスコ・ロドリゲス(タイガース)が、史上4人目の通算450セーブまであと20。08年には史上最多のシーズン62セーブをマークしたメジャーを代表する守護神は、昨年もア・リーグ2位の44セーブを挙げている。今シーズンもタイガースの抑えを任される予定であり、今季の450セーブ達成を弾みとして、来年はマリアノ・リベラ(元ヤンキース)とトレバー・ホフマン(元パドレスほか)に次ぐ通算500セーブにつなげていきたい。

 日本人投手では、そろって今シーズンの開幕投手を務めるダルビッシュ有(レンジャーズ)と田中将大(ヤンキース)が、日米通算150勝までそれぞれ11勝と12勝に迫っており、故障による長期の離脱などがなければ、今季中の達成は十分に可能だ。カブスに移籍した上原浩治は、佐々木主浩(元マリナーズ)に次いで、日本人2人目のメジャー通算100セーブまであと7。中継ぎで結果を残しながら、抑えとして起用される機会を待ちたい。

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著者プロフィール

静岡県出身。地方公務員、英会話講師などを経てライターに。メジャーリーグに精通し、2004〜08年はスカパー!MLB中継、16〜17年はスポナビライブMLBに出演。30年を超えるスワローズ・ウォッチャーでもある。著書に『燕軍戦記 スワローズ、14年ぶり優勝への軌跡』(カンゼン)。編集協力に『石川雅規のピッチングバイブル』(ベースボール・マガジン社)、『東京ヤクルトスワローズ語録集 燕之書』(セブン&アイ出版)。

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