“引退”にも人それぞれ人間模様 東京03豊本のプロレスあれこれ(6)
ベテラン選手は“色気”もすごい!
グレート小鹿選手(右)は74歳。未だに現役バリバリです 【写真:前島康人】
もちろん年齢と共に体力も衰え、第一線の若い選手にかなわない状況もあります。
例えば、天龍源一郎選手の引退試合の相手は新日本プロレスのトップのオカダ・カズチカ選手でした。天龍選手をボコボコにし、見事なまでの介錯したのが記憶に新しいです。
・グレート小鹿 74歳
・ザ・グレート・カブキ 68歳
・百田光雄 68歳
・藤原喜明 67歳
・グラン浜田 66歳
・長州力 65歳
・Mr.ポーゴ 65歳
今挙げた選手は、引退からの復帰を含めてですが、2017年の現在、試合を続けている選手です。
「え? 藤原組長とか長州力ってまだやってるんだ〜?」
いやいや引退とかのレベルじゃないですよ! まだまだ殺気がすごいです。
とにかく全員おじいちゃん扱いしたらいけない怖さや鋭さが健在です。
あと、昔の映画スターとか色気がすごいと言われますが、軒並みこの選手達は色気もすごいです。
今の若い選手にこの色気はなかなか出ないですからね〜。
ちなみに僕が今パッと思いつく色気のある若い選手は松崎和彦48歳です。
大仁田選手が“Mr.デンジャー”復帰をお願いしましたが…
今はステーキ屋さんを経営している松永光弘さん(右)。大仁田選手が引退興行での復帰を求めましたが…… 【写真提供:東京03 豊本明長】
まずは松永さんを簡単に紹介しますと、空手家からレスラーになりFMWのライバル団体であるW★INGという団体に在籍。後楽園ホールのバルコニーからダイブ、一躍「Mr.デンジャー」と呼ばれるようになり、その後も様々な団体で数々のデスマッチを開発。現在は引退して「Mr.デンジャー」というステーキハウスを経営。
そんなトークショーで大仁田選手から松永さんに「さよなら興行」の時に現役復帰のお願いが!
松永さんは苦笑いしてました。
そりゃファンとしては松永さんの試合を見てみたいとは思いますけど、プロ意識が高い松永さん。お店でもレスラーの頃の松永光弘を知っているプロレスファンが来たりします。そういう人達をがっかりさせないように、ある程度身体を作り、金髪のイメージのまま厨房に立ってます。
そういう部分でも中途半端な形で簡単にはリングに上がらないと思います。
そう考えると、復帰はしなくて僕はいいと思います。上がらない方が過去のデンジャーっぷりがより伝説になります。
現役時代は正気とは思えない狂いっぷり。
リング上に画びょうを敷き詰めて、裸足で試合するんですよ? リング上にピラニアの入ったデカい水槽を置いて、そこに落とし合うんですよ? しかもそのピラニアは、見たお客さんからは「小さすぎる」と酷評でしたけど、実際は成長期のピラニアの方が食欲があるという事から、成長しきってないものを選んでいたんです。
デンジャーでしょ? こんな伝説が山ほどあります。
それに今は松永さん、ステーキハウスはもちろん、趣味で始めた音楽活動に熱中してますから。奇妙奇天烈な自作の楽器で弾き語る。松永さんの音楽活動はまた改めてここで書かせてもらいます。とにかくすごいですから。
とにかく松永さんは出てこないとして、大仁田選手の「さよなら興行」には誰が!?
僕は、ターザン後藤選手しかいないと思うんですけどね。FMW全盛期の選手たちの絆を表現した言葉、“聖家族”そのメンバーですから。