武豊2週連続GIへ砂無敗アウォーディー 焦点は相手探し?チャンピオンズC座談会
忘れちゃいけない昨年の好走組 そして穴ならコレだ
山崎「その昨年2着は、内をロスなく立ち回った好騎乗もありましたからね。違うジョッキーでアレをもう1回望むのも厳しいかと…」
小島「ノンコノユメの前走に関しては、言い方は悪いですが、去勢の効果があるかどうか、という試運転みたいなレースでしたね。加藤征師も“落ち着きがあってしっかりと流れに乗れていたことは収穫だった”と言ってました。昨年はロスこそありませんでしたが、内で躊躇する面も見せましたし、今回は“直線で広い所に出せば”と、持ち前の決め手をフルに発揮できれば勝負になるとの構えです。乗り替わりも、ムーア騎手なら僕はプラスだと思いますし、ここ目標に仕上げも抜群ですからね」
持木「僕は昨年3着のサウンドトゥルーに期待します。ここ数戦は重馬場で早目に動く形で、本来の力を出し切れていませんし、昨年のように脚を溜めての直線一気なら届くシーンも十分あるはずです」
板子「前走などもそうですが、コーナーのキツい地方のコースでは早目に動いてもなかなか差を詰められないところがありますね。昨年は、テンに大きく置かれた上に、一旦は内を狙ったために外へ持ち出すタイミングが遅れたもの。2着馬とは内外の差だけだったと思います。前半に極端に置かれることもなくなった今なら、昨年以上の立ち回りができるはずですし、勝負になりますよ」
小桧山「大野騎手も“前走は思うように上がって行けなかったです。コースによって反応が様々な馬ですが、中京はまあまあ良いですよ。(2連敗している)アウォーディーは強いっすけど、前走はちょっと前に見えましたから、負かす可能性はあります”と、結構色気があったな」
久光「先ほども話に上がった先行馬2頭の回避で、前半のスローはほぼ確定的かと思いますが、逃げる馬も目標になるぶん楽ではないですよね。となれば、勝負どころから動いて行けて、なおかつ長くいい脚を持続できるタイプが台頭する展開になるでしょう。みやこSをまさにそういう形で制したアポロケンタッキーは、類稀な持久力が最大の持ち味です。自分の競馬をするには好都合の外枠も引けましたし、若手ジョッキーらしい思い切った仕掛けがハマって、アッと言わせる可能性は十分あると思いますね」
桜井「エンジンが掛かるまでに時間を要するけど、トップスピードに乗ればそう簡単には止まらない、という馬ですよね。今回は調教で可愛がり過ぎて敗れた2走前の反省をふまえ、前走時と同様に中間はビシビシと乗り込まれ、状態は高いレベルで安定しています。メンバー的に胸を借りる立場であるのは、陣営も承知の上。僕はペース自体は本来は速い方がいいと思うんですが、いずれにしろ巧く噛み合えば大仕事も可能でしょう」
目黒「僕がアウォーディーの連勝を止める存在として期待しているのは、他ならぬ弟のラニです。流れが簡単には読めないメンバーとも思えるんですが、確実に後方からレースをして、ペースに関係なくマクリに行く可能性が高いでしょう。7週間で3回目の出走になりますが、米3冠全てに出走してラストのベルモントSが最もパフォーマンスが良かったタフな馬。気性が荒く、安定感に欠ける面はありますが、こちらの予想を超えたパフォーマンスを見せてくれる可能性がありますよ」
福田「ラニは、前走なんか見ても、まだ馬が未完成でレースを経験しながらスキルを身に付けている段階やろな。ただ、中内助手は“秘めるポテンシャルは兄以上”と、常に語っちょるし、松永幹師も公式会見で兄を負かすくらいの期待を口にしとったやさかい、2週続けて内田博騎手に跨いでもらったり、ブリンカーを着けることで大きく変わって不思議はないやろ。ベルモントSと同じように、叩き3走目で状態もピークに見えまっせ」
木谷「あと、穴馬ならロワジャルダンですね。前走の末脚に復調気配がありましたし、フェブラリーSではゴール前で一旦は2着に上がってましたからね。当時の鞍上である横山典騎手とのコンビに戻るのも恐いですよ」
小島「その前走については、戸田師も一応の満足はした様子でしたね。元々、冬場に調子を上げてくる馬ですし、デキに関しては今年一番だと思います。近走が“チョイ足らず”のレースですが、今のデキと横山典騎手の大胆騎乗を加味すればチャンスはあるはずですし、厩舎サイドには“これでダメならGIでは足りない馬なのだろう”という背水の陣ムードも感じました。僕も、穴ならこの馬だと思います」
デスク「俺が気になっている馬では、カフジテイクの名前が挙がってこないんだが」
目黒「担当の山本助手は“とにかくデキがいいです。4つのコーナー、1800mと課題はありますが、終い勝負に徹してハマれば”と、妙に色気を持っていましたよ。印は買い目を取らない△までしか付けられませんでしたが…」