ロードクエスト登場、京成杯AH座談会 GI馬ダノンプラチナは蛯名が弱気で…

競馬専門紙「優馬」

されど上位人気馬受難のハンデ戦 波乱を演出するのはコレ

重賞初制覇を狙う良血馬ラングレー(手前)(撮影:日刊ゲンダイ) 【(C)競馬専門紙「優馬」】

デスク「重い印が並んでいるのはここまでに挙がった3頭だけだが、そもそもこのレースでは1番人気馬がずっと負け続けているわけだし、上位人気馬同士で決まることも滅多にないからな。だから、というわけではないだろうが、坂倉は前走の関屋記念に続いて今一度の◎だな」

坂倉クラリティスカイの前走は、転厩初戦ということもあって陣営も手探りの仕上げでしたが、後方から上がり2位タイとなる33秒2の脚を使ってのコンマ5秒差なら、復調気配と見ていいのではないかと。もともと瞬発力勝負では分が悪いタイプですから、新潟外回りから中山になるのは条件好転と言えますし、弥生賞や皐月賞で善戦した実績からも、中山コース自体が合う気がします」

伊利「長目からビシッと追った一週前や、追い日以外にも坂路で15−15を乗られるなど、この中間は意欲的な調整が目に付きます。1秒以上先行した僚馬を楽々と交わした直前の動きも素晴らしく、GI馬の復活が期待できるデキだと、僕も見ています」

大江原「俺も直ちゃんと同じように、追い込み馬に絶対的な信頼は置けない、という立場なんだが、マイル適性と脚質の融通性を考えれば、ラングレーが面白いんじゃないかと思うぞ。これまでの実績では見劣るけど、A級と言える血筋で、きっかけさえあれば大きく変わっていい馬。叩き2走目での良化も見込める今回が、そのきっかけとなるかもな」

細川「陣営によると“年明けに連勝した頃の調子にはないが、前走のダメージはなく、今は状態が上昇中”とのことでした。“ここで勝ち負け”とまでは言えなくても、次に繋がるレースはできそうですね」

久光「あと面白いのはダイワリベラルですかね。中山でしか走らない、と言っても過言ではない馬ですし、4ヶ月ぶりでもみっちり乗り込まれて好仕上りに映ります。同じ舞台のダービー卿CTでの走りから、ここでも穴馬の資格は十分アリだと思いますよ」

小桧山「デキに関しては、14キロの馬体減だった前走に比べるとはるかに上と見ていいし、菊沢師は“瞬発力勝負や高速決着では分が悪いけど、開幕週でもエアレーションで適度に時計のかかる馬場は理想的だ”と。“あとは枠順。内目をロスなく回ってこれれば、ダービー卿の時よりもメンバーは楽そうだし…。器用さを生かす意味でも内枠が欲しいね”と、枠にこだわっていたらドンピシャの最内枠。これはおっかないぞ」

清野「私も、穴ならという前提ですが、カフェブリリアントが面白いと思ってます。スローペースで掛かって行ってしまった前走のヴィクトリアマイルは完全に参考外と見ていいですし、普段通りの競馬ができれば力は足りるはずです。前走の大敗で人気を落とすようなら、買ってみたいかなと」

小島「その前走について陣営は“口向きの悪さが出てしまった。当初は気性が全ての問題だと思っていたけど、背中や腰に疲れが溜まって、それで苦しがっていた部分もある”と分析していましたが、今回は“完全にリフレッシュして疲れは取れたよ。その証拠に、今までは調教でも片側ブリンカーやハミを工夫するなどしてきたけど、今回は全て外してノーマル仕様で真っ直ぐ走れているんだ。やはり疲れが原因だったんだな”と。悪いところを見つけて修正する技術の高さは、さすがに堀厩舎ならではと言ったところですし、強気なコメントはなくても一発を狙っているという雰囲気でしたね」

武井「僕も印は△までしか付けられなかたんですが、カフェブリリアントが怖いと思います。折り合って能力全開なら足りていい馬ですし、調教でスムーズな走り見せているだけに、一変して不思議はないですね」

小野智「戸崎圭騎手も“この夏でだいぶ気性が成長して乗りやすくなっています。気分良くスムーズに走らせて、うまくいけば…と、密かな期待は持ってます”と、かなり脈アリの様子でしたよ」

デスク「なんだよ、誰も◎がない馬なのに、気があるヤツがいっぱいいて…、今週の盛り上がり一番はコレだったか。あと、さっき守屋が指摘していた3歳スプリント路線のレベルの高さだが、それを考えればトウショウドラフタも怖いんじゃないか?」

西田「前走の中京記念は、馬場の悪いところを通って馬が走る気をなくしたところもありましたが、やはりマイルだと折り合いに苦労する馬です。ただ、NHKマイルCでは人気のロードクエストにコンマ2秒差の5着ですから、見限るのは早計ですよね。陣営も“いつもより牧場から戻すのを一週遅らせて余裕を持たせた造りがどう出るか。初の右回り、中山マイルがどうか。未知の部分がたくさんあるけど、逆にそれが功を奏す可能性もある”と、望みは捨てていない様子でしたね」

デスク「あと、なかなか名前が挙がらないが、勝てばサマー王者の馬がまだ残っているよな。勝負気配という点でも、目標が先にある馬より高いと思うんだが」

福田「サマーマイルで4着4着のダンスアミーガやけど、ゲートの出が良くなって理想のポジションで運べるようになったのが好走の理由や。“前走も中団の前目でうまく折り合えていたし、4着とはいえ前とは少差。別定戦でも健闘できたのは力を付けている証拠だよ。心身ともに凄く状態はいいし、ハンデ戦ならもうひと押しがあっても”と、厩舎の雰囲気も悪くなかったで」

木谷「僕は、デスクもおっしゃるとおり、勝てばサマーマイル王者のピークトラムで勝負になると思ってますが、“前走が全然走っていなかったので元気一杯です”という、厩舎コメントも魅力的ですね。で、デスクも当然、そのパターンですか?」

デスク「いやいや、リーサルウェポンで夢を見させてもらおうかと。着順だけ見ると大敗続きだが、良馬場なら3馬身ちょっとしか負けていないんだよな。裸同然の50キロも魅力だぞ」

木谷「最軽量牝馬ですか。僕は軽い女性はちょっと…。デスクは単に“裸同然”の女性が好きなだけなんじゃないですか?」

2/2ページ

著者プロフィール

競馬専門紙「優馬」のスペシャル競馬サイト。トレセンや競馬場という現場で記者やトラックマン達が仕入れてきた生情報を元に、予想記事やコラム記事を掲載しています。さらに、競馬ファンのニーズに対しダイレクトに応えていくようなコンテンツも展開。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント