リオ五輪期間中の明暗は!? 17日間の日本プロ野球をおさらい
一時は首位・広島とのゲーム差を4.5まで縮め、1996年の“メークドラマ”再現を狙った巨人。五輪期間中も8勝6敗と勝ち越したが、勝負どころで勝ち切れず。広島との差は8ゲームに広がった 【写真は共同】
“メークドラマ”再現狙った巨人は…
11.5ゲーム差をひっくり返した1996年の“メークドラマ”の再現に団結する巨人ナインだったが、翌7日の首位攻防第3戦では、1点リードで最終回を迎えながら守護神・澤村拓一が菊池涼介に同点アーチを被弾。さらに新井貴浩にサヨナラタイムリーを浴びて7対8と痛恨の逆転負けを喫した。
一瞬、過去のトラウマが頭をよぎった広島だったが、このサヨナラ勝ちから再び上昇気流に乗り、五輪期間中に行われた13試合を10勝3敗の好成績でマジック点灯に王手。一方の巨人は五輪期間中の14試合を8勝6敗と勝ち越しはしたが、21日の阪神戦でも逆転負けを喫するなど勝負どころで黒星を喫し、首位と8ゲーム差でリオ五輪の閉会式を迎えることになった。
日本ハム、0.5ゲーム差へ接近
右手中指のマメで投手としては登板していない大谷だが、3番打者として五輪期間53打数17安打5本塁打11打点と大暴れ。日本ハムも首位ソフトバンクとの差を0.5ゲームまで縮めた 【写真は共同】
五輪開幕前夜の5日、和田毅が北海道日本ハム打線を8回2失点に抑えてリーグトップの12勝目を挙げ、貯金を今季最多の33とした首位・福岡ソフトバンクだったが、五輪開幕後の首位攻防第2戦、第3戦に敗れると、そのまま今季初の6連敗。13日に千賀滉大の力投で連敗を止めたが、翌14日からは再び3連敗。19日からの首位攻防戦は2勝1敗と勝ち越したが、五輪期間中の13試合を3勝10敗と大きく負け越した。
追いかける2位・日本ハムは絶好調で、五輪開催中の14試合を9勝5敗。右手中指のまめの影響でマウンドからは遠ざかっている大谷翔平が「3番・DH」での出場を続け、五輪期間中を打率3割2分1厘(53打数17安打)5本塁打11打点の大暴れ。投手陣では、プロ3年目の高梨裕稔が、プロ初完封勝利をマークするなど奮闘。首位攻防戦は負け越したが、五輪開幕前の6ゲーム差を0.5ゲーム差にまで縮め、最大11.5ゲーム差を覆す逆転優勝を手の届く距離にまで引き寄せた。