残り42km……100km走破へ勝負の後半戦! 「伊豆大島ウルトラランニング」レポート後編

三河賢文

【三河賢文】

“走るフリーライター”三河賢文による「伊豆大島ウルトラランニング」100kmの部挑戦レポート後編。2周目の大島、残り42kmとなった勝負の後半戦をお届けします。

時計回りの後半戦(2周目)

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 言うまでもなく、もちろん2周目も同じようにアップダウンばかり。ただし1周目と比べると、前半は岡田港付近など民家もあるエリアを多く通りました。少しでも走っていない場所が含まれていると、それだけで助けられます。木々に囲まれたコースは、疲れていても気持ちのいいものです。

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 同じ島でも、場所によってさまざまな景色が楽しめます。民家や山に囲まれた中を走っていると、ときどき視界が開けて海が広がります。波音が静かに耳に入り、自然を感じられる素晴らしいコースではないでしょうか。

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 58kmの部のランナーがいなくなった分もあり、しばらく一人旅状態が続きました。100kmマラソンはいつも残り30kmで「そろそろラスト」と感じるのですが、この距離表示に添えられたメッセージが心へ響きます。そう、きっとゴールには大きな喜びが。だから頑張れるんです。

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 1周目では背を向けていた景色が、2周目は目の前に広がる。「こんな景色あったんだ」という発見がレースを楽しみにさせてくれます。特に2周目は海の見える場所が多いようで、青空とのコントラストが疲れた身体を何度も癒やしてくれました。

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 やがて序盤で悲鳴を上げた“心臓破りの坂道”へ、今度はひたすら下ります。少しずつ気温が上がり始めていましたが、下り坂で風を受けると心地よい程度。なかなかの急斜面なので、スピードを出し過ぎないように注意して進みました。すると遠くから、

「お疲れさまでーす!エイドですよー!」

 と元気な声が。よく見れば、遠くに給水所のテントが見えました。

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著者プロフィール

中学生の頃から陸上競技を始め、大学では十種競技選手として活動。引退後、約7年のブランクを経て2011年6月よりランニングを開始。同年にハーフマラソン、フルマラソン、翌年には100kmのウルトラマラソンやトライアスロン(オリンピック・ディスタンス)も完走。沖縄本島1周マラソンなどを始め、今では“超長距離”レースにも数多く出場している。また“トウモロコシ”や“アザラシ帽子“をトレードマークに、仮装マラソンも楽しむ。ランニングブログも不定期更新中。趣味と過去の経験を活かし、現在は東京都葛飾区内にある中学校の陸上部にて、外部コーチとして指導も行っている

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