ジュエラー戴冠でオークスのオッズも変動 未勝利戦ではブエナの弟が鮮烈デビュー!
遅れてきた怪物 エルプシャフト
デビュー勝ちを飾ったエルプシャフトの兄姉には活躍馬がズラリ(撮影:日刊ゲンダイ) 【(C)競馬専門紙「優馬」】
エルプシャフト 牡 馬体重:438kg
★★★★★★★★ 8点〔GIIクラス〕
騎手:M.デムーロ 厩舎:(栗) 角居
生産:ノーザンファーム
父:ディープインパクト
母:ビワハイジ(Caerleon)
デビューは遅くなったが、これだけの良血が故に中途半端な状態では臨めなかったのだろう。追い切りの内容を見ても、しっかりと仕上げられた印象。道中は中団から無理せず進んだが、スピードを持て余すような感じで向正面から徐々に前へ。3〜4角で軽く仕掛けると反応良く加速。着差以上にポテンシャルを感じさせる勝ちっぷりで、綺麗で推進力のあるフットワークはまさしく走る馬のソレであった。ただ、デビューがここまで遅れたように、全体的には成長途上か。大きい所での活躍は秋以降、もしくは古馬になってからになるだろう。
馬体診断
馬体重は438キロと牡馬にしては軽いが、この血統は小さく出る傾向が強いのでこんなものだろう。半姉ブエナビスタは452キロでデビューしてラストラン時は470キロ、全兄トーセンレーヴは464キロでデビューして直近が482キロ。成長の余地はあるはず。まとまりが良く柔らかさを感じる馬体はこの血統ならではのもの。まだ全体的に筋肉の付き方が甘いが、それは成長を待ちたい。体型的にはやはり中距離タイプ。
血統診断
言わずと知れた血統ではあるが、解説しておこう。母ビワハイジはエアグルーヴを破った2歳女王だが、繁殖に上がってからがとにかく圧巻。アドマイヤジャパン、アドマイヤオーラの2頭が種牡馬入り。GI6勝の名牝ブエナビスタや、阪神JFを勝ったジョワドヴィーヴル、フローラS勝ちのサングレアルなど多数の活躍馬がいる。早熟と思われることもある血統だが、それは古馬以降も順調に使っている馬が少ないためで、ブエナビスタやトーセンレーヴの活躍を考えると、無事なら息の長い活躍も期待できそうだ。
馬券の狙い目→条件クラスなら素質で勝ち上がれる。本格化はまだ先だけに、馬体の成長を見極めたい。