ウムブルフが3戦目で強烈パフォーマンス ムーア&堀厩舎のディープ産駒に★7つ

競馬専門紙「優馬」

競馬専門紙「優馬」の2歳馬チェック

 モーリスでマイルCSを制したムーア&堀厩舎。土曜日の中山ではこのコンビ、なんと3戦3勝。そのうちの1つがこのウムブルフだ。今後が楽しみな素質馬に★7つの高評価。

ムーア&堀厩舎の鉄板コンビ炸裂! ウムブルフ

デビューから2戦続けて2着だったウムブルフが3度目の正直で勝ち上がり(撮影:日刊ゲンダイ) 【(C)競馬専門紙「優馬」】

12/5(土) 中山3R 2歳未勝利 芝2000m
ウムブルフ 牡 馬体重:474kg
★★★★★★★ 7点〔GIIIクラス〕
騎手:R.ムーア 厩舎:(美) 堀 
生産: 社台コーポレーション白老ファーム
父:ディープインパクト
母:ウミラージ(Monsun)

2戦続けて2着と惜しい競馬が続いていたが、3戦目にして待望の初勝利。最初の2戦はやや行きたがる素振りもあったが、今回は大外から好位につける競馬でも折り合いに問題はなかった。終始、外目を回る競馬だったが直線の伸びは一頭だけ違っていた。余力を感じさせる走りでラスト2Fを11秒2〜11秒5でまとめてみせた。好位から速い上がりを使えるというのは、上のクラス、それも2000m〜2400m辺りの距離ではかなりのセールスポイントになる。

馬体診断
初戦時は馬っ気、2戦目はプラス16キロと、紆余曲折あったが、3戦目の今回は体重増に中身が伴ってきた印象。毛ヅヤの良さがとにかく目立ち見栄えも良い。ちょっと気合いが入り過ぎるくらいに映るが、小気味良いステップで周回。この辺りが前々で競馬ができる所以だろう。母方はドイツ血統だが、重苦しさはなく軽い造り。繋ぎの長さや角度等々を踏まえても2000m〜2400m、3000m級でもやれそうな雰囲気がある。
 
血統診断
母ウミラージはドイツのGIIIで3着という実績。本馬の兄ヴォルケンクラッツ(父マンハッタンカフェ)はデビューこそ遅かったが、ダート1800mで3勝とまずまずの成績。母の父Monsunはドイツで走り、オイロパ賞連覇などの活躍を見せ、ドイツの年度代表馬にも輝いた馬。ちなみに、引退レースとなったアラルポカル(6着)の勝ち馬がディープインパクトの母ウインドインハーヘアである。Monsunは種牡馬としても成功し、日本で種牡馬入りしたノヴェリスト(キングジョージ)や、マンデュロ(プリンスオブウェールズS)、シロッコ(BCターフ)などを輩出。本馬のこういった血統背景から、2400m前後での活躍に期待したい。

馬券の狙い目→2400m級のレースでこそ狙いたい。息の長い活躍も期待できるタイプ。

小さな体に豊かな素質 サトノマルス

ロンドンブリッジ一族の素質馬サトノマルスがデビュー戦を快勝(撮影:日刊ゲンダイ) 【(C)競馬専門紙「優馬」】

12/6(日) 阪神6R 2歳新馬 芝1600m外
サトノマルス 牡 馬体重:430kg
★★★★★★ 6点〔OPクラス〕
騎手:川田 厩舎:(栗) 池江寿
生産:下河辺牧場
父:ディープインパクト
母:ゴッドフェニックス(ブライアンズタイム)

スタートは難なく出て好位へ。道中はやや外に張るような所があったのか、鞍上もその点に気をつけて乗るような感じ。特に揉まれるようなシーンはなく、直線を向いてあとは仕掛けるだけといったレースぶり。追い出してからも鋭く反応して楽勝、2着と3着馬の間は3馬身半も付いており、能力の高さは言うまでもない。ただ、全体的にまだ成長途上な印象も受ける。

馬体診断
430キロと小柄なのはやはり父の影響だろう。流石に胴回りは馬体重通りといった造りだが、歩様は力強く、思いの外ガッチリとした印象もある。距離は延びても対応できそうだが、本質的には1400m〜1600mくらいの方が良いだろう。全体的なシルエットのバランスは良いので、もう一段階、ボリュームアップしてくれば楽しめそう。

血統診断
母はダートの短距離で3勝だが、祖母ロンドンブリッジは桜花賞2着馬。母の兄姉にはオークス馬のダイワエルシエーロをはじめ、ビッグプラネット(アーリントンC)やダートのOPクラスで活躍したダイワディライトなどがいる。父と母父との組合せはまだ数が少ないが、今年のホッカイドウ競馬のチャンピオン、グランプリブラッドが出ている。母系に入ったダンジグやアホヌーラといった血から、快速スピード系を想起させるものがあるし、今後の成長力にも期待できるタイプ。

馬券の狙い目→1400m〜1600mが一番合っていそう。馬体の成長があればOP級でも。

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著者プロフィール

競馬専門紙「優馬」のスペシャル競馬サイト。トレセンや競馬場という現場で記者やトラックマン達が仕入れてきた生情報を元に、予想記事やコラム記事を掲載しています。さらに、競馬ファンのニーズに対しダイレクトに応えていくようなコンテンツも展開。

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