オカダIWGP初防衛 棚橋が1.4ドームで挑戦へ 内藤の“パレハ”の正体は元ヤングライオン渡辺

高木裕美

注目の“内藤のパレハ”は海外武者修行に出ていた元ヤングライオンの渡辺高章だった 【横田修平】

 セミファイナルでは、不穏な言動が続く内藤哲也が謎のパレハ(相棒)を引き連れて登場。棚橋に敗れ、1.4東京ドーム大会の権利証を逃すも、どこ吹く風で次期シリーズ欠場を予告した。
 今年の「G1 CLIMAX」覇者である棚橋に公式戦で勝利している内藤は、ロス・インゴベルナブレスの衣装に身を包んだパレハを引き連れて入場。イスを使ったドロップキックや、掟破りの逆スリングブレイドからのグロリアなどで、徹底的に棚橋を挑発し、スカしまくると、レフェリー不在のスキに、ついにパレハが乱入。
 マスクを脱いだその正体は、2年前から米国ROHに海外修行に出ていた、元ヤングライオンの渡辺高章こと“キング・オブ・ダークネス”イビルだった。
 イビルは棚橋を投げっぱなしジャーマンで放り投げるが、そこに後藤洋央紀と柴田勝頼が駆けつけ、棚橋を救出。棚橋がハイフライフロー2連発で内藤を振り切った。

海外武者修行中の渡辺が棚橋を襲撃

マスクを脱いだ“イビル”渡辺は棚橋棚橋に投げっぱなしジャーマン 【横田修平】

内藤は敗戦ショックも見せず勝手に欠場予告

棚橋に敗れた内藤だが敗戦ショックも見せず「耳たぶが痛てー」と勝手に欠場予告 【横田修平】

 試合後、イビルは後藤を変形大外刈りでマットに叩きつけると、内藤と肩を組んで退場。内藤は「権利証なんてどうでもいい。オレにとって一番大事なのは、パレハを皆様にお披露目することだから」と敗戦にもショックは見せず、それどころか「耳たぶが痛てー。これじゃ次のシリーズ、試合できねぇよ。そういうわけで、次のシリーズ、出ないから」と勝手に欠場予告。「イビルの声を聞きたい? トランキーロ、焦んなよ」といつもの調子で、のらりくらりとかわしまくった。
 一方、怒りの収まらない後藤は「あいつと組めよ。中途半端なレスラーが、アメリカから中途半端に帰ってきて、中途半端なことしたって何も変わらねーってことをオレが教えてやるよ」とイビルへの制裁に燃えた。

石井が真壁から初勝利で王座返り咲き

真壁から初勝利を奪った石井がNEVER王者に返り咲き 【横田修平】

 NEVER無差別選手権試合では、石井智宏が真壁刀義を破り王座返り咲き。1.4東京ドーム大会を皮切りに、3連敗中だった石井が、ついに真壁から初勝利を奪うと、次期挑戦者には今年の「G1 CLIMAX」でG1初勝利を挙げた本間朋晃が名乗りを上げた。
 これまで同様、エルボー、ラリアット、チョップの激しい打ち合いとなる中、石井は真壁のお株を奪うキングコングニードロップを繰り出すと、真壁の必勝パターンであるスパイダージャーマンからのキングコングニードロップを阻止。ドラゴンスープレックス、スライディングラリアットからの垂直落下式ブレーンバスターでついに3カウントをもぎ取った。
 試合後、「次はオレだ」と挑戦を訴えてきた本間に対し、石井は「二度はないぞ」と呼応。今年のG1で本間に初白星を献上し、本間が2年間で樹立したG1ワースト連敗記録を17でストップさせた「悔しくて、情けない記憶」を消すべく、本間を全力でぶっ潰すと宣言した。

オメガJr初防衛 レッドラゴンはタッグV2

オメガは必殺・片翼の天使でサイダルを沈めIWGPジュニア初防衛に成功 【横田修平】

 IWGP Jr.ヘビー級王者に返り咲いたケニー・オメガは、マット・サイダルを退け初防衛に成功。WWEやDRAGON GATEで活躍した“エアボーン”サイダルに対し、オメガはセコンドを介入させたり、ペットボトルの水をかけたりして挑発すると、サイダルもその場飛び式ムーンサルトプレス、コーナーからの飛びつき式フランケンシュタイナー、ホイールキック、場外への捻りを加えたノータッチトペといった大技で対抗。さらに、9.27神戸でフォールを奪った必殺技のエアーサイダルを繰り出すも、オメガがヒザ剣山でカット。高速ドラゴンスープレックスからの片翼の天使でトドメをさした。
 実力者のサイダルを倒したオメガは「次の新しい挑戦者を探してこい。どこの団体に所属していても構わない」と要求。近い将来のヘビー級転向も匂わせながら、体も大きく、強すぎる存在となった自分に見合うチャレンジャーの発掘を訴えた。

 IWGP Jr.タッグ選手権試合では、カイル・オライリー&ボビー・フィッシュのレッドラゴンが、ロッキー・ロメロ&バレッタの六本木ヴァイスを退けV2を達成した。王座返り咲きを狙う六本木ヴァイスは、5分過ぎに早くもストロングゼロを狙うも不発。目まぐるしい攻防の末、オライリーがフロントネックロックでスタミナを奪ったバレッタを合体技のダブルドラゴンで沈めた。
 レッドラゴンの2人は「誰の挑戦でも受ける」とニヤリ。だが、3カウントを認めない挑戦者組は、今すぐ再戦の機会を設けるよう訴えた。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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