ヤクルト川端を進化させたつなぐ意識 残り3試合で8本、200安打達成なるか
第1打席でヒットを打てるかがカギに
かつては何度も故障に泣かされたがここまでは全試合出場を続けている 【写真=BBM】
もちろん残り3試合で8本という数字は、川端をもってしてもハードルが高い。とはいえ今シーズンは複数安打を59回も記録しており、そのうち21回が3安打以上の、いわゆる“猛打賞”。4安打以上の試合も4度あり、打順が2番に固定された7月20日から6試合で計12本のヒットを放ったこともある。
固め打ちの多さについて、川端は「1打席目でヒットが出るとそうなりやすいというか、気持ちがすごく楽になります。1打席目ってホントに大事だなと思います」と話しており、これからの試合では最初の打席でヒットを打てるかどうかが、大記録達成へのひとつのカギとなりそうだ。
もっとも当の川端には、200安打に対してそこまでのこだわりはない。「そこはあまり気にせず、一生懸命やってどうなるか、というだけです」と14年ぶりのリーグ優勝が目前に迫った今、まずは一生懸命にプレーしてチームの勝利に貢献することが第一。自分がヒットを打てばチームも勝利に近づくはずだが、そこは安打でなくても、四球でも失策でも、どんな形でも塁に出られればいい。
特別な200安打なるか
ヤクルトでは過去に青木宣親(05、10年/現MLBジャイアンツ)とアレックス・ラミレス(07年/現オリックス巡回アドバイザー)がシーズン200安打を達成しているが、フォア・ザ・チームに徹して優勝に貢献した結果の200安打となれば、それは先達とは違った特別な意味を持つはずだ。
(文=菊田康彦)