「マラソン3種の神器トレ」で走り込み 青山剛のランニングナビ

青山剛

【青山剛】

 では、10月はどういう練習をしていけばよいのでしょうか?

 意識すべき点は、以下の2点です。
・これまで行ってきた基礎トレーニング(ストレッチ・体幹スイッチ)をよりしっかり行う
・持っているスピード(例:5キロ=25分がベスト)をマラソンへ生かす


 そこで、10月の走り込み期におすすめのメニューは「マラソン3種の神器トレ」です。

1)LSD(ロング・スロー・ディスタンス)
2)ペース走
3)ビルドアップ走


 それぞれのトレーニングの詳しい内容、実施方法はこれまでの連載をご参照下さい。
 この3種のトレーニングを1週間の中に組み込み、まだ時間に余裕のある方はジョギングやクロスカントリー、トレイルランなどで距離稼ぎをしておけばバッチリです。

10月の週間トレーニングメニュー

【青山剛】

※平日×1日、週末2日の計3回練習を基本とした例

<平日>
-ビルドアップ 10〜15キロ
・走る前には、ストレッチ、体幹スイッチをしっかり行う
・ウォーミングアップは10〜15分前後ジョギングを行う
・10キロの場合は7キロ、15キロの場合は10キロまではマラソン予定ペース、そこからどんどん上げていく
・クーリングダウンも10〜15分前後ジョギング、ストレッチをしっかり行う

<週末>
土曜
-ペース走15〜20キロ
・ストレッチ、体幹スイッチ、アップ、ダウンは上記同様
・マラソン予定ペースで行う
・慣れてきてもペースを上げるのではなく「前回よりラクに」走るようにする

日曜
-LSD90分以上
・ストレッチ、体幹スイッチは同様。アップ、ダウンは特になくてOK
・サブ4レベルで120分以上、初心者でも90分以上は行いたい

 また、この時期にはフルマラソンに向けた大会(ハーフや10キロ)に出場される方もいると思います。その場合、大会出場週のスケジュールは下記がおすすめです。

<大会出場週のスケジュール>
水曜or木曜
-ビルドアップ8〜10キロ
・ラスト2〜3キロをスピードアップ。それまではマラソンペース

土曜日
・ジョギング30〜60分 + ウィンドスプリント100m×4〜8本

日曜日
・ハーフマラソン or 10キロ大会
※ストレッチ、体幹スイッチ、アップ、ダウンは上記同様しっかりおこなう!

月曜日(レース翌日)
・LSD90分以上

 ここで大事なのは、あくまでも本番は11月以降のフルマラソンだということ。そのために、あえて今月の大会前に「調整」したりしないということです、大会翌日の疲れた体でLSDをする(=セット練習)ことで、業界用語で「スタミナにふたをする」と言い、マラソンに適応する体を作る絶好の刺激になります。

 10月は、マラソン3種の神器トレを入れて走り込みましょう!

※誰でも体幹で走れるようになる「青山剛の体幹スイッチランニング・セミナー」を毎月開催しています! 詳しくはTeamAOYAMAホームページへ!

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著者プロフィール

元プロトライアスリート。大学時にプロ活動を開始し、1999年世界選手権日本代表に選出される。その後トライアスリート中西真知子選手のコーチとなり、指導者としての活動をスタート。同選手を2004年アテネ五輪出場に導く。現在は、ランニング、トライアスロン、クロストレーニングのコーチとして競技者から初心者、子供、タレントまで幅広く指導。著書に『ランニング・コアメソッド』『DVDパーフェクトストレッチ100』など多数。(社)日本トライアスロン連合強化チーム・指導者養成委員 元日本オリンピック委員会・強化コーチ

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