「マラソン3種の神器トレ」で走り込み 青山剛のランニングナビ

青山剛

【Getty Images】

秋トレ<10月テーマ> マラソン本番に適応する体を作る

 11月から12月にフルマラソン大会を控えている方も多くいるのではないでしょうか? この連載では春から本番のレース大会に向けて指導してきましたが、10月はより大事な時期になります。

「オクトーバーラン」とも言われ、一年で一番走りやすく、距離を踏める時期とされていますが、この「距離競争=走力アップ」と勘違いしている方も多くいるようです。

 もちろんマラソン本番は42.195キロを走り切るわけですから、トレーニングで走る距離が多いに越したことはありません。しかし、走力に応じた走る距離、内容、そして正しい走り方を意識しなければ、短期間で記録が伸びたとしてもいずれ頭打ちになり、ケガや故障を引き起こしてしまいます。

 よく一般ランナーから「サブ3やサブ4を達成するには、月に何キロ走ったらいいですか?」と質問を受けます。私からの答えは「そのランナーの5キロのスピード、そして正しい走り方や基礎がどれだけ備わっているかによるので、距離はお答えできません」と返します。

 また、全力疾走の1キロとジョギングの1キロも同じ「1キロ」と計算していくには、ちょっと危険すぎます。この連載で幾度となくズバッと言ってきた「遅い人は走り込んでも遅い」わけですから、やはり長期的なスケジュールが必要なわけです。

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著者プロフィール

元プロトライアスリート。大学時にプロ活動を開始し、1999年世界選手権日本代表に選出される。その後トライアスリート中西真知子選手のコーチとなり、指導者としての活動をスタート。同選手を2004年アテネ五輪出場に導く。現在は、ランニング、トライアスロン、クロストレーニングのコーチとして競技者から初心者、子供、タレントまで幅広く指導。著書に『ランニング・コアメソッド』『DVDパーフェクトストレッチ100』など多数。(社)日本トライアスロン連合強化チーム・指導者養成委員 元日本オリンピック委員会・強化コーチ

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