本田圭佑「満足してはいけない」 W杯予選 カンボジア戦後、選手コメント
本田は課題の残る内容に、「満足してはいけない」と気を引き締めた 【写真:ロイター/アフロ】
試合後、本田圭佑は「勝ったことは評価されるべき」としながらも、「もっと理想は追求していかなければいけないし、満足してはいけない」と気を引き締めていた。
本田圭佑(ミラン/イタリア)
(勝ったけれど、物足りない?)そうですね、結果と内容は別物なので。結果に関しては当然勝ったことは評価されるべきだと思うし、どんな相手だろうとそんな簡単に勝つことができないのは分かっていました。一方でもう少し点が取れたと思うし、取り方に関しても、チャンスの作り方に関しても、当然まだまだだなというのが試合をやってみての率直な感想です。
(試合のテンポについて)どういう考え方をするのかなんですけれど、たぶん速いテンポの定義が(人によって)違うと思うんです。どこに向かっていくのかということも非常に大事になってきます。僕がゆっくりしていいのではないかと言った意図は、今日みたいな試合は縦にスペースがないわけです。そういう場合には、バイタルエリアのところで、両サイドのスペースをうまく使いながら、中に入れて外に出すという出し入れをもうちょっとやりたいという意味で試合前に話していました。それに関しては、できたところとまだまだなところが見られたのではないかと思います。
こういう練習はそんなに多くやっていないので、当然まだまだなところは理解できます。それぞれの所属チームがそんなに相手を圧倒するチームではないですから。当然パッと集まってコミュニケーションは取るものの、いざこういう大事な試合でやってみて、何もかもがうまくいくわけがないのは分かっています。それでも、やはりもっと理想は追求していかなければいけないし、満足してはいけないと感じています。
(得点について)あれは正直入るとは思わなかったですけれど、緩急のひとつなんだと思います。シュートを打って、セカントボールを拾う形でも良かったと思うし。結局点を取りたい時に、日本代表はこういう相手に対して、クロスを上げられるときに上げるとか、一点張りになりつつあるんでね。いろいろなことをやるのが足りないと思うので、トライしていきたいとは思います。それでも3点は物足りないですね。
(ゴールを決めた後もまったく顔色を変えていなかったがどういう心境だった?)入ると思わなかったので、とりあえずはホッとしていました。同時にリードできたので、また気持ちを切り替えて2点目を取りに行きたいという感じでした。スタジアムがあまり盛り上がっていないというのは、当然ながらわれわれが勝って当たり前という見方をされている部分がそういう雰囲気にさせたんじゃないかなと思います。何度も言うように簡単な試合ではなかったので、それはそれで良かったんだと思います。
香川真司(ドルトムント/ドイツ)
ゴールを決めた香川だが、前半にビッグチャンスを外しており喜ぶことができなった 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】
前半の早い時間帯で点を取ることを狙っていました。チャンスもいっぱいありましたし、決めないといけないのが2〜3点はありました。(ゴールを決めてホッとした?)前半に決めなければいけないところで外したので、ホッとしたというか、よかっただけです。
(決まらない時間が続き、シンガポール戦の嫌なイメージは浮かんだ?)前半に先制点を奪えて、みんな余裕は少しあったと思います。後半も2点目が大事だという話はしていたので、そういう意味ではやっぱりシュートを外していることに対しては課題を感じます。でもそれを試合中に責めてもしょうがないので、それはまた次の試合に向けてやるだけです。
5〜6点入らなければいけなかった試合ではあると思います。一番は勝つことだし、もちろん決められるチャンスを外したことに対しての課題は尽きないと思います。ただ勝ったことが一番評価されることですし、この勝利を次につなげていきたいと思います。
(試合の途中から左サイドにポジションが移ったが?)監督の指示でもありました。特に練習ではやっていない形です。(その意図は?)どうなんですかね。左に張った時はどんどん起点を作れるようにっていうのは意識しました。
(後半の方がシュートを打つ意識が高かった?)監督ももっとミドルシュートを打てと言っていました。あれだけ相手に固められたら、クロスを上げ続けるのも1つですけれど、シュートは何が起きるか分からない、GKが弾くかもしれないと言っていたので、そういう意識はみんな持っていたと思います。
相手のDFは身長が低かったので、ウチの選手もヘディングが強い選手ですから、そこを生かしていければいいのではないかと思いました。サイドで(本田)圭佑君のところで起点ができた時には数回チャンスが作れたと思うんですけれど、それ以外はパスワークで崩せるスペースもなかったので、シンプルに上げることは意識していました。
(代表21点目で中山雅史に並んだが?)そういう歴代の人たちが築き上げてきたものを、僕らの世代がもっともっと超えていけるようにしていきたいと思います。