原田委員長、リオは「楽観視できない」=世界陸上 大会総括コメント
国際経験はこれからも必要
医科学の部分でしっかり連携を取っているので、今後、定期的に代表選手のメディカルチェックを行っていこうと考えています。
けがというのは、試合で起きたけがと、その前に起きたけがと2つあります。試合中に起きたけがに関しては、チームドクターが帯同していますので、最善の努力をしながらやっています。事前のけがに関しては、そこまで対応できていないので、そこを連携していこうと思います。
――若い選手に多かったのは「場の雰囲気に飲まれた」というコメントだった。今後、国際経験を積ませるように対応するか?
すでに数多くの国際経験をさせようという取組みはしています。これからも国際経験は必要だと思っています。
――日本代表選手の海外拠点を作って合宿させるということは検討しないか?
今後、20年(の東京五輪)に向けて、そういったことも考えないといけないですね。
中国の成功を聞いて生かしていく
地元の応援の力はすごいかなと。また海外のグランプリ大会に数多く派遣しているのも要因だと感じられます。
――これだけの躍進というのは想像していた通りか?
客観的には想像以上かなという感じがします。もともと力のある国ですから、アジア大会などを見てもあれだけのメダルを取っていますし、力はあると思います。ですが、世界選手権でこれだけメダルないし入賞者が出てくるというのはちょっと想像以上のものはあります。
――危機感は?
当然同じアジアですから、あります。特にリレーに関しては、われわれとしては世界リレーで3位に入っていますから、それが今回、中国が銀メダルということなので。そういうところで、同じアジアで、力的には日本チームも持っていると思いますから、今度は追いかけるものが出てきます。そういった部分ではいい結果を出せるように頑張っていきたいと思います。
――今回、中国がすごく頑張り、大阪の世界選手権(07年)を振り返ると、日本は不本意な結果に終わった。20年東京五輪のことを考えると、中国が何故地元でこれだけ成果を出せたかを研究する価値はあると思うが?
中国陸連との交流をいろいろ持っていますので、そういった部分をどうだったのかというのを聞いて、生かせるところを日本で生かしていきたいなと思います。
20年に向けて何かを変えていく
おそらく調子を維持している部分というのは、選手がこの世界大会を毎回目標にしているので、当然そこでのベストパフォーマンスを出そうとして努力してきているからだと思います。ただ結果的にそういうのが出なかったという部分で、基本は本人自身がこれからどうしなくちゃいけないのかというのを感じていると、この大会ではあったんじゃないかなと思います。
――日本陸連として有力選手にいろいろサポートはしていると思うが、結果に結びついていない部分があると思う。けがの要因もあると思うが、例えばリレーはその都度メンバーが違ったりするので、特定選手に特化した強化を見直す考えはあるか?
今後も強化委員会のほうでいろいろ検討してみたいと思います。
――今の形からは変える?
リオはもうある程度迫ってきていますから、そこで今の部分をどうにかするのはできないと思います。ただそれ以後、2020年に向けては何かやっていかなくてはいけないと思っています。