中邑「あとひとつ、命を燃やそうか」=首位オカダを破り逆転で優勝決定戦進出

スポーツナビ

優勝決定戦は中邑vs.棚橋

中邑が単独トップのオカダを破って逆転で決勝進出。会心のガッツポーズを見せた 【横田修平】

 新日本プロレスの真夏の祭典「G1 CLIMAX 25」第18戦となる15日の東京・両国国技館大会では、超満員札止めとなる7557人を動員し、Bブロック公式戦最終戦5試合行われた。2位・中邑真輔が単独トップのオカダ・カズチカに勝利し、7勝2敗・勝ち点14で並んだが、直接対決に勝利している中邑が優勝決定戦に勝ち進むことが決まった。
 この結果、16日の優勝決定戦は棚橋弘至vs.中邑に決定。棚橋は2007年以来8年ぶり2度目の、中邑は11年以来4年ぶり2度目の優勝を狙う。なお、両者の直接対決は昨年のG1以来17度目。現在8勝7敗1分と棚橋が勝ち越している。

起死回生の腕ひしぎで逆転

中邑はレインメーカーを起死回生の飛びつき腕ひしぎ逆十字固めで返してギブアップ勝ち 【横田修平】

 最終戦を前に、単独トップのオカダ、2位の中邑、カール・アンダーソン、後藤洋央紀の4人が優勝決定戦への可能性が残っていた。しかし、最終戦で後藤が永田裕志に、アンダーソンが小島に敗れて、オカダと中邑の直接対決の勝者が優勝決定戦へ勝ち進むことになった。

 前年度G1優勝決定戦と同じカードで、ともにCHAOS同士の同門対決。序盤はオカダが場外でのドロップキック、DDTで主導権を握ると、バイブレーションで中邑の顔面を踏みつけ。中邑もヒザ蹴りから突破口を開こうとするが、オカダの場外でのパイルドライバで動きが止まる場面も。最後はジャーマンスープレックスホールド、ツームストーンパイルドライバーで投げられるも、レインメーカーを起死回生の飛びつき腕ひしぎ逆十字固めで切り返してタップを奪った。

 20分を超える激闘を制した中邑はオカダとグータッチで健闘をたたえ合うと、「あとひとつ、命を燃やそうか。イヤァオ!」と優勝決定戦へ気合の雄叫びを上げた。IWGPヘビー級王者として、G1ディフェンディングチャンピオンとして優勝を公言していたオカダは同率首位の7勝2敗だったが、中邑との直接対決に敗れたことにより、2年連続3度目の優勝はならなかった。

永田がIC王者・後藤を撃破

痛めているわき腹に悶絶する表情が多かった永田だが、バックドロップホールドでIC王者・後藤を破った 【横田修平】

 この日は第3世代が躍動した。まず第7試合で永田裕志がIWGPインターコンチネンタル王者・後藤洋央紀を撃破すると、第8試合で小島聡がアンダーソンに勝利した。

 痛めているわき腹に蹴り、エルボーを食らって何度も悶絶した永田。牛殺し、ヘッドバッドを耐えしのぐと、浴びせ蹴りからのバックドロップホールドで3カウント奪取。歴代最多の17年連続17度目のG1を3勝6敗で終えた。なお、オカダを破る金星を挙げた後藤は、6勝3敗とわずかに優勝に届かなかった。

“豪腕”小島、アンダーソン破る

アンダーソンのガンスタンに対して重たいラリアットで対抗した小島がアンダーソンの決勝進出を阻む勝利を挙げた 【横田修平】

 優勝決定戦へ可能性を残すアンダーソンの速攻をかわした小島。何度も強敵を葬ってきた勝負どころでのガンスタンを豪快なラリアットで切り返して、アンダーソンの望みを断ち切った。小島は永田と同じく3勝6敗でフィニッシュ。一方、外国人初のG1制覇を狙ったアンダーソンは6勝3敗で12年以来の優勝決定戦進出はならなかった。

石井、エルガンとの肉弾戦制す

エルガンの怪力に投げ飛ばされまくった石井だが、最後はラリアットからの垂直落下式ブレーンバスターで勝利 【横田修平】

 今大会唯一の初参戦となったマイケル・エルガンが石井智宏と対戦。エプロンでのデスバレーボム、場外で鉄柵に叩きつけるパワーボム、クラッチを離さずジャーマン3連発と持ち前のパワーを披露したが、タフネスには定評がある石井の牙城を崩せず。最後は垂直落下式ブレーンバスターに勝ち星を献上した。驚異的なパワーで日本のファンを釘付けにするも、4勝5敗と負け越しに終わった。途中まで首位だった石井は5勝4敗の成績となった。

こけし不発で本間の2勝目ならず

G1・2勝目を狙った本間だが、この日はこけしが不発…2勝目は遠かった 【横田修平】

  14日の後楽園ホール大会で石井を破って昨年からのリーグ戦17連敗をストップ、念願の初勝利をゲットした本間朋晃。2勝目を目指すべく高橋裕二郎との一戦に臨んだが、この日はこけしが不発。裕二郎のマイアミシャインで3カウントを許し、結局1勝8敗でリーグ戦を終えた。美女ダンサーMAOちゃんに見守られた裕二郎は最終戦で白星を挙げて3勝6敗とした。
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