体幹を固めるだけでは強くならない!? 誰でもできる運動でパフォーマンスが向上

細野史晃

【細野史晃】

体幹の動きは「ねじり・回旋」が肝

【細野史晃】

 良い姿勢は筋肉の働きを活性化し、全身の健康に大きく寄与します。この姿勢作りの肝が、ファンクショナルトレーニングと言われるもので、「背骨(脊椎)」の動きがポイントとなります。レッドコードというトレーニング器具を使うと、普段は意識しない背骨の「前屈と後屈」「側屈」「回旋」の動きを効果的に行うことができます。

 体幹を一番使えるようになるのがねじる運動、これが背骨の動きの中の「回旋」になります。実際、身体のいろいろな箇所で「ねじり・回旋」は行われており、実はこのねじりの動きが身体を動かす上でとても重要なのです。

 特に背骨を中心とした体幹の動きは「ねじり・回旋」が肝になります。この回旋運動を、体幹を固めて行おうとすると、ぎこちない運動になります。スポーツはより滑らかに、スムーズに運動することが大切ですから、この体幹を固める動作だけではどうにも行き詰まってしまいます。

 とはいえ、体幹を鍛えることは悪いことではありません。「使える」ようになるということが大事になってきます。では、どういう運動をしたら良いのでしょうか? レッドコードを使った運動をご紹介します。



 しっかり左右のコードに体重をかけて回旋させます。そうすると背骨周りの筋肉が弛み、稼動域が広がっていきます。

 もうひとつ、家でもできる体幹トレーニングはこちら。
 この姿勢でできる限りひねり、10秒キープさせます。そうすると筋肉が使い切られて稼動域が広がります。なんてことのない運動ですが、しっかり筋肉を使い切ること、緩ませることに着目して運動を行うと、身体の状態が圧倒的に向上します。地道なものの継続が一番の近道になります。

 初めて運動する方やトップアスリートまで、こうした体幹の「使い方」ひとつでパフォーマンスが向上します。逆に、へたな動かし方をするとけがにつながってしまいます。ぜひ、こうしたトレーニングを通して、より楽しくスポーツに触れていただければと思います。
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著者プロフィール

ランニングコーチ・スポーツコンサルタント。 Sun Light History 代表 1985年、京都生まれ、東京育ち。都立小石川高校(現・東京都立小石川中等教育学校)→国立埼玉大学→株式会社リクルート HR マーケティングを経て、ランニングコーチとして独立。中学から陸上競技を始め、高校から三段跳へ転向、大学時に日本ランキング入りを果たす。指導者がいない競技人生を経験し、よい指導者や指導法との出会いはスポーツをより豊かにするという思いから指導者を志す。自身の経験と学びから『楽RUNメソッド』を開発。短時間の指導でも自己記録更新まで導く手腕には定評がある。指導者のみならず、スポーツの価値を高めるためのアドバイザーとしても精力的に活動している。 主著「マラソンは上半身が9割」「マラソンは三日坊主で大丈夫!」

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