宇野薫、生き残りをかけ大澤茂樹と激突「修斗でタイトルを目指す上で重要な試合」

修斗/サステイン

修斗王座戦線への生き残りをかけ大澤茂樹と激突する宇野薫 【修斗/サステイン】

 26日のプロフェッショナル修斗後楽園ホール大会では、修斗ライト級世界ランキング4位の大澤茂樹と7位の宇野薫が、王座戦線への生き残りをかけ激突する。現在2連勝中と調子を上げ、“レジェンド”宇野を倒せばベルト挑戦も見えてくる大澤に対し、宇野は1月の環太平洋ライト級王座決定戦で中村好史に敗れ連勝がストップ。ZSTのGTタッグのベルトを巻いた宇野は「世界ランキングが上の大澤選手に勝つことはとても意味のある重要なものだと思っています」と、修斗王者復帰への気持ちも高まっている。

宇野「ZSTのベルトを巻いてやっぱりいいなと」]

宇野は1月の環太平洋ライト級王座決定戦で敗れ再出発 【田栗かおる】

――試合に向けての調整や仕上がりはいかがですか?

宇野 あとは体調を整えるだけですね。こういう(暑い)気候なので、コンディションを崩さないように気をつけています。

――1月に環太平洋ライト級王座決定戦で中村ジュニア選手に敗れて以来の修斗参戦となりました。あの敗戦を経て、取り組んでいることはありますか?

宇野 まさにそれを出せるかどうかが今回の試合で試されると思います。連勝中にああいった形で負けてしまい、連勝が途切れてしまって。そのことで、今でこそ負けて得るものが多かったと思いますし、自分としてもチームとしてもそこにどれだけ取り組めたかが試されると思います。

――やはり敗戦は自分を見つめ直すきっかけになりますか?

宇野 勝ったから反省しないということはないですし、どの試合でも反省点を見つけて、次の試合に向けてどうしていくべきかを話し合います。ただ、そういった中でも負けという結果は大きかったのかなと思いますね。

――その中で植松直哉選手とタッグを組み、ZSTのGTタッグ王座決定トーナメントに出場し、見事に優勝を果たしました。グラップリングの試合をすることで、総合格闘技の試合に活かせるものはありましたか?

宇野 ありました。でも内緒です(笑)。

――では言い方を変えるとグラップリングの試合をやってみて分かったことがある、ということですね。

宇野 すごく良い刺激になりました。昔は総合の試合の間にコンテンダーズで定期的にグラップリングの試合をやっていて、何年かぶりにグラップリングの試合、しかもプロ興行で試合をやらせてもらって、それが刺激になりました。また植松君とタッグを組めたこともそうですし、結果としてチャンピオンになれたこともうれしかったです。そこで次は総合でどうか? というところだと思います。

――間にグラップリングの試合を挟む形になりましたが、夏頃には総合の試合をしたいと考えていたのですか?

宇野 ZSTの大会スケジュールがあったので、このタイミングになりましたが、大きなケガもなく、試合ができない状況でもなかったので、いつでも試合はできる状態でした。チームの皆ともいいスパンで試合が決まったねと話していました。

――対戦相手の大澤選手にはどんな印象を持っていますか?

宇野 フィジカル・レスリング的な強さは群を抜いて強いですし、最近では一発で仕留めるパンチの強さも持っているなと思います。以前、吉田道場で練習したこともあって、大澤選手の強さは目で見ても肌を合わせても分かっています。

――宇野選手もいろいろなタイプの選手と対戦経験がありますが、大澤選手のフィジカルやレスリング力は日本人離れしていると感じますか?

宇野 あとは巧さですよね。レスリングから総合に転向した選手の中でも巧さがあるタイプというか。どうしても総合で硬くなってしまう選手もいますが、逆に総合に順応して巧さを出す選手もいる。大澤選手はレスリング出身の選手として後者のタイプだと思いますね。

――その大澤選手に対して6月の記者会見では「僕は修斗・総合格闘技の試合をしたいです」という言葉もありました。

宇野 おそらく純粋なレスリングでは大澤選手に勝てないと思いますが、修斗は総合格闘技ですからね。僕は総合格闘技で勝負したいと思います。

――1月に環太平洋の王座決定戦を経験し、ベルトを意識することはありますか?

宇野 ZSTのGTタッグのベルトを巻いて、やっぱりベルトはいいなと思いました。僕はずっと昔からベルトは強さの称号だと言い続けていますし、特に修斗のベルトは、僕が(佐藤)ルミナさんに勝って巻いていたもので、それからはなかなかベルトを巻くチャンスがありませんでした。修斗にはランキングがあって、その上にベルトがあるので、僕はいつでもチャンスがあればベルトは狙っているし、チャンピオンになるという目標もあります。それはUFCにしても、HERO’Sにしても、DREAMにしても同じですね。常に一番になりたいという気持ちは変わらないです。

――1月にベルトが獲れなかったからではなく、修斗で戦う以上、常にベルトは目標としてあるわけですね。

宇野 はい。環太平洋ランキングでは僕の方が上ですが、世界ランキングでは大澤選手の上なので、この試合に勝つことで明確にランキングは上がると思います。それは修斗でタイトルを目指す上で、ベルトという目標に前進することになるわけなので、今回の試合はとても意味のある重要なものだと思っています。

――またVTJの大会スケジュールも発表されました。最近では修斗でリングでの試合が続いていますが、ケージでの試合には興味がありますか?

宇野 もちろん常に意識しています。連勝は途切れましたけど、僕はしつこいですから……これ以上は言わないですけど(笑)。

――今大会ではどんな試合を見せて勝ちたいと思いますか?

宇野 一つは進化した自分を出せるかどうかだと思います。修斗では1月以来の試合ですが、ZSTでグラップリングの試合を経験しましたし、環太平洋の王座決定戦で敗れたことを踏まえて自分が進化していることを試合で出したいです。

大澤「歴史と伝統がある修斗のベルトがめちゃくちゃ欲しい」

“レジェンド”宇野を倒せばベルト挑戦も見えてくる大澤 【修斗/サステイン】

――大澤選手は7月にアマチュアレスリングの試合に出場されたそうですね。

大澤 はい。来年オリンピックがあるので、少しでも可能性があれば出たいと思っているので、それで試合に出ました。結果は途中で負けちゃったんですけど。

――そうだったんですね。今でも純粋なレスリングの練習は続けているのですか?

大澤 今、高校の外部コーチという形でレスリングを教えていて、そこで自分も練習に参加しています。

――これからも機会があればレスリングの試合には出るつもりですか?

大澤 もちろんです。

――レスリングの試合や練習で、どんな部分が総合に活かされるのですか?

大澤 やっぱりレスリングはハードな競技なのでスタミナ強化や息を上げるトレーニングになります。また俺はレスリングの細かい技術が総合に活きると思っているので、今でも継続して練習してます。自分がずっとやってきたものだから変わらず練習したいというのもあるし、今回に関して言えば宇野選手もレスリング出身なんで対策にもなると思うんで。

――大澤選手にとってはレスリングと総合がリンクしているわけですね。さて今大会では宇野選手と対戦が決まりました。宇野選手にはどんな印象を持っていますか?

大澤 みんなと同じだと思うんですけど、総合のレジェンド的な選手ですよね。実際に何度も練習させてもらったことがあって、すごい選手だなというのを感じてました。

――対戦相手として見れば、最終的に自分の勝ちパターンに持っていくのが得意な選手だと思います。

大澤 結構逆転勝ちも多いし、そういうところも印象に残っています。

――どんな試合で宇野選手を攻略しようと思いますか?

大澤 全力で戦くのはもちろん、宇野選手のグラップリングの技術はすごく高いと思うので、自分としては宇野選手の得意な展開に持ち込ませないようにしたいです。

――大澤選手としては現在2連勝中で調子を上げていると思います。最近の試合でどんな手応えをつかんでいますか?

大澤 打撃に関してはすごく良くなっている部分があるので、そこは自信を持って戦いたいと思います。また周りから「シゲ(大澤)はこうやって戦うと強いよ」と言われてきたスタイルがちょっとずつ確立してきたなっていう手応えもあります。

――自分の理想のスタイルが見えてきた、と。

大澤 はい。今は自分のスタイルに自信を持っていけるかなと思います。

――そのスタイルで宇野選手から勝利を挙げれば、大きな一勝になりますね。

大澤 誰もが宇野選手から勝利したいと思っているでしょうし、俺もしっかり勝ちを狙って戦います。さっきはレジェンドという言い方をしましたけど、今は一人の対戦相手だし、倒しに行きます。

――またランキング的にも宇野選手に勝てばタイトル戦が現実的になってきます。

大澤 修斗のベルトはめちゃくちゃ欲しいですね。俺は見た目がこんな感じだからイメージ悪いかもしれないけど(苦笑)、修斗のベルトは歴史と伝統があるもので、修斗でチャンピオンになったら「アイツ強え」って認めてもらえると思うんですよ。みんな修斗のベルトは欲しいと思うんですけど、俺は絶対に欲しいって思ってます。


■プロフェッショナル修斗公式戦
7月26日(日)東京・後楽園ホール 開始18:00※17:30よりプレリミナリーファイト4試合

<第11試合 世界フライ級チャンピオンシップ 5分5R>
[王者]内藤のび太(初防衛戦/パラエストラ松戸)
[挑戦者]澤田龍人(同級3位/AACC)

<第10試合 環太平洋ウェルター級チャンピオンシップ 5分3R>
[王者]松本光史(初防衛戦/マスタージャパン)
[挑戦者]川名雄生(同級3位/SHINWA MMA ACADEMY)

<第9試合 ライト級 5分3R>
大澤茂樹(ハニートラップ)
宇野 薫(UNO DOJO)

<第8試合 バンタム級 5分3R>
猿田洋祐(和術慧舟會HEARTS※飛猿☆No.2から改名
梶川 卓(スカーフィスト)

<第7試合 バンタム級 5分3R>
北原史寛(パラエストラ札幌)
大里洋志(スカーフィスト)

<第6試合 ウェルター級 5分3R>
菅原和政(マスタージャパン)
AB(和術慧舟會駿河道場)

<第5試合 54kg契約 5分2R>
飯野タテオ(和術慧舟會HEARTS)
ニシダ☆ショー(総合格闘技道場BURST)

<プレリミナリーファイト 第4試合 ライト級 5分2R>
内藤太尊(roots)
スーパー均くん(K.O.SHOOTO GYM)

<プレリミナリーファイト 第3試合 フェザー級 5分2R>
金物屋の秀(K’zFACTORY)
城田和秀(足利ファイトクラブ)

<プレリミナリーファイト 第2試合 2015年度新人王決定トーナメント1回戦 フェザー級 5分2R>
山田丑五郎(修斗GYM東京)
松下祐介(パラエストラTB)

<プレリミナリーファイト 第1試合 2015年度新人王決定トーナメント1回戦 ライト級 5分2R>
湯川和弥(シューティングジム横浜)
岩木 啓(リバーサルジム東京スタンドアウト)
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