初体験の「合気道」でささやかな驚き やぎともこのボディ・ドライブ in ジャパン

やぎともこ

【やぎともこ】

【やぎともこ】

あ〜あ〜♪ 川の流れのように〜 おだやかに
この身をまかせて いたい〜
あ〜あ〜♪ 川の流れのように〜 いつまでも
青いせせらぎを 聞きながら〜

 偉大なる日本の歌姫、美空ひばりさんの『川の流れのように』のメロディーでキーを打たせていただきます。あ〜あ〜♪ イラストレーターのやぎともこです、こんばんは。

 さて、今回は緊張しつつも「道」とつくものに挑戦です。「動く禅」とも呼ばれる日本の近代武道、「合気道」を体験してきました! 合気道の大きな特徴としては、試合がないこと(段位審査はあり)。相対的な勝ち・負けではなく、ひたすら体術を高めていくという、精神鍛錬の要素が大きい「道」ですが、今回はやぎのささやかな驚きを、皆様に少しだけお伝えできればと思います。

【やぎともこ】

 お友達に紹介してもらって1日体験させていただきましたのは、調布合気道会。合気道、まっさらに未知の世界です。どきどきどき。やぎはかなり緊張しています。

【やぎともこ】

 全員で準備運動をした後、先生が技のお手本をして、二人一組になって技の練習をします。技をかける人と受ける人は決まっていて、攻守を交代しながら行います。技をかけ合う前と終わった後には、お互いに座って礼をします。

 しかしお稽古場は、なんて静かなんでしょう……。技を受けた人が畳にパーン!パーン!と大きく音を立てますが、それは受けた力を分散させるためなんだそうです。技を受けた人が空中を回転したかと思うと、次の瞬間には2人がピタッ!と静止しています。シーンとした静けさの中で、ダイナミックな動きが黙々と繰り広げられています。なんとな〜く、秩序のようなものをふわ〜っとは感じつつ、何が行われているのか、やぎには皆目見当がつきませんっ……! 2人で組み合う様子はダンスのようにも見えました。

【やぎともこ】

 やぎは、まず立ち方を習います(先生とマンツーマン!)。前足を相手側に向けたら後足を前足に対して直角にします。これが合気道の立ちの基本のスタンス(立ち方)で、半身(ハンミ)という立ち方です。うまく立てたら、その足の位置のまま、くるっと向きを変えます。右向き・左向きとクルクル回転します。卓上サッカーゲームのコマのような動きです。

【やぎともこ】

 次は座る姿勢から、立つ動きです。座って立てた片足を外側に倒し、倒した足側の手を畳についてその力で起き上がると、そのまま少しの動きで先ほどの立ちの半身のスタンスになりました。「こうすると、最小限の力で立ち上がれますね」と先生。ほんとだー! 立ったら今度は逆回しの動きをすると、自然に座る姿勢に変わります。一連の動きが、スーッと流れるような動きです。シンプルなんですが、言われて初めて気がつく身体の動かし方に、思わず嬉しくて何度も何度も繰り返しました。

 次は受身を習います。ゴロンゴロン、と起き上がり小法師(こぼし)のような動き。そう言えば、大人になってからコロコロ転がる動作って、まずしませんねえ……。繰り返し転がっていると、クマの子のよう……。コロコロコロ。なんだか不思議と楽しくなってきましたよー!

 受身を習ったところで先生の技を受けて、一連の動きをつなげていきます。頭で考えてしまうと、とたんに「???」になって動けなくなります……。えー、考えない、考えない。ひたすら繰り返しながら、やぎは必死(そして既に大汗をかいています)。

【やぎともこ】

 最後、先生が関節技を見せて下さいました。やぎが座り、先生が立った状態でやぎの片手をつかみ、全く力を入れずにある方向にゆっくりと動かします。 「この状態で、そこから立ってみてください」と言われ、立ち上がろうとしたら……。なんと、立てません! 身体が全く動きません。不思議。まるで映画のワンシーンのよう……!(※痛くならないようにかけてくれるので、痛くはなかったです)

「礼に始まり礼に終わる」と言われる武道。一回一回、礼をすることで、身体を動かすということがとても神聖なものに思えてきました。予備知識ゼロの状態で伺いましたが、丁寧に教えて下さってありがとうございました。

 休憩時間、道場の女性が「初めてなのに、上手ですね」と声を掛けてくれました。すごーく嬉しかったです。凛とした空気の中で、道具を使わない全身運動。畳に素足の感触が気持ちよかったです。初めての合気道体験、思わぬ運動量(滝のような汗とともに)で、帰りの電車では爆睡したのでした。
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

イラストレーター、デジタルペインター。趣味は真夜中の鍋磨きと引き出しの中の整理

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント