夏野菜の中華スープ 体が喜ぶ22時スープ(4)

村山彩

春雨は脂質の少ないエネルギー源

 中華の味付けは、比較的簡単にアレンジできるのが魅力です。鶏ガラスープは保存もきくので便利ですね。使ったエネルギーにガソリンを補充するための糖質は、中華に合う春雨をチョイス。乾物なので日持ちがしますし、使い勝手がいいので常備しておきたいですね。最近は小分けになっているものもあります。

 春雨は大きく分けて、ジャガイモのでんぷんから作られたものと、緑豆から作られたもの、韓国春雨の3種類があります。栄養価は大きく変わりませんが、原材料が異なりますので、購入する際にパッケージを確認してみてください。

 春雨はよくヘルシーな食材と言われますが、脂質は少ないものの、糖質がしっかり入っていますので、エネルギー源になります。また、少量でも食べごたえがありますし、しっかり噛んでいただければと思います。

 タンパク質源は、鶏むねの挽肉を使用しました。脂質が少なく低カロリーですが、少量でもうまみが出ます。挽肉と一口に言っても、牛、豚、鶏、合挽きとあり、さらに部位の違いもありますので、お好みで楽しんでいただければと思います。挽肉は手作りだとなお美味しいですね。

トマトやレタスの水溶性ビタミンはスープでしっかり摂取

【Getty Images】

 夏は暑さで体がほてったり、熱がこもっています。また、疲れて食欲が減退する方もいると思います。そんな時に、体を冷やして暑さを和らげてくれるのが夏野菜。トマトはそのまま生で食べたり、イタリアンのイメージがあると思いますが、旬のものは中華でも何でも合うんです。

 トマトは抗酸化作用のあるリコピンを含んでいます。ランニングをしたり、あるいは日差しを浴びた時に活性酸素が増加しますので、それを抑える効果があります。酸味がありますので、夜遅くて食欲がない時にも食べやすいですね。トマトは加熱すると栄養価の吸収が高まりますし、ビタミンCなどの水溶性ビタミンはスープにするとしっかりと摂取できます。

 レタスのような葉物は中華に合いますね。一玉で買うと余りがちだと思いますが、スープにするとかさが減りますので一気に消費できます。生で食べるより苦味もなくなりますし、ビタミンEは加熱にも強いので、スープと相性抜群です。手でちぎって、簡単に調理できるのも嬉しいところ。
 そのほか、細ネギを散らしたり、お好みで冷蔵庫にある食材を加えていただいてもいいと思います。もう少し酸味が欲しい方は酢を足していただいても。誰でも簡単に作れますので、ぜひ試してみてくださいね。

2/2ページ

著者プロフィール

食欲コンサルタント、日本初のアスリートフードマイスター、野菜ソムリエ。2012年7月、館山トライアスロン総合優勝。2014年 ironman 70.3 台湾エイジ優勝 。現役トライアスリートとしての知識と経験を生かし、プロアスリートやアマチュアランナーへ食事指導と運動指導を行っている。そのほか、テレビ、雑誌、ラジオ、イベントを通じてランニングと食事についての幅広い活動を行う。13年12月に『あなたは半年前に食べたものでできている』、15年2月に『あなたは半年前に食べたものでできている 実践編』(ともにサンマーク出版)を上梓

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント