捕まったら終わり、体力の限り逃走せよ! 世界と走る「Wings for Life World Run」
最後は笑顔で捕まろう!
【中尾義理】
カープ女子も参戦! 【中尾義理】
【中尾義理】
仮装で出場し、大会を盛り上げたものまねタレントのキンタロー。さん 【Wings for Life World Run】
目標はハーフマラソンの21.0975キロ越えだったが、幸運にもそれをクリア。ならば25キロまで行こう。目標の上方修正は自分を褒めたい気分にさせてくれたが、直後から脚が痛み始めた。ここでいいやとあきらめてしまえばゴールは早く訪れる。それでいいのか、Myself!
しかし、ついにその時は来た。こちらはジタバタと最後の力を振り絞っているというのに、キャッチャーカーはクールに筆者を抜き去った。夜の逃亡劇は約26キロで終わった。「やられちゃったな」「くやしいなあ」「意外と長く走れた」。キャッチャーカーに捕まるとき、周囲のランナーたちは不思議と笑顔になっていた。
世界チャンピオンは日本人
Wings for Life World Runは何キロ走るとか何時間逃げるとか、自分の目標をクリアしたすべてのランナーが勝者になれる。大会参加費の全額と同額が脊髄損傷治療法の研究・開発支援のために送られるという趣旨に賛同して参加した人も少なくない。
自動車に追いかけられるという非日常的体験を味わったランナーたち。レース中や帰りのバスの中で、「来年もまたやってほしい」というつぶやきを何度も聞いた。やみつきランナー続出か……。
【Wings for Life World Run】
<参加者>
7万3360名(日本会場:1983名)
<優勝記録>
世界:男子79.9キロ、女子56.33キロ
日本:男子67.68キロ(沖和彦さん)、女子56.33キロ(渡邊裕子さん)
【Wings for Life World Run】
「まだあまり実感が湧かなくて、夢のようです。今日のレースで自分の力をすごく出し切れたと思います。後ろからゴールが追いかけてくるのは初めてで、自分の限界がゴールということで、初めての感覚でのレースだったのですが、とても楽しく走れました。来年の会場はこれからゆっくり決めたいと思います」
「走行距離は67キロということで、日本チャンピオンになったことに関しては率直にビックリしています。当初の予定が狂い、暴走してしまいましたが、誰も来なかったので後は自分のペースで行くことができました。キャッチャーカーが後ろから追いかけてくるということがプレッシャーだったのですが、開き直っていつ捕まっても良いという気持ちでペースを上げることが反対に良かったのかな」
■Wings for Life World Runとは
Wings for Life World Runは脊髄損傷治療法の発見に取り組む研究に対し資金援助を行う非営利団体Wings for Life 財団をサポートするために行うイベントで、参加費の全額と同額をWings for Life財団に研究助成費として寄付します。アンバサダーのレーシング・ドライバー小林可夢偉選手をはじめ、多くの著名人・アスリートもイベントに賛同し参加していただきました。