大流血の棚橋が前王者AJに敗れ王座陥落=バレットクラブがIWGP4大王座を独占

高木裕美

AJが4カ月ぶりに至宝奪回

大流血戦となった棚橋とAJのIWGPヘビー級王座戦。AJがホローポイント、ブラディサンデー、スタイルズクラッシュとたたみ掛けて、4カ月ぶりに至宝を奪回した 【横田修平】

 11日の新日本プロレス「THE NEW BEGINNING in OSAKA」(大阪・ボディメーカーコロシアム)ではIWGP4大タイトルマッチが行われ、超満員札止めとなる7500人を動員した。

 メインイベントのIWGPヘビー級選手権試合では、王者・棚橋弘至が前王者のAJスタイルズに敗れ王座陥落。新日本マットで猛威を奮うバレットクラブが、IWGP主要4大王座を独占する非常事態となった。

 長年のライバル関係にある両者だが、これまでのシングル通算戦績は棚橋の3勝1敗。昨年は棚橋が2連勝しており、バレットクラブのセコンド7人による介入があろうとも、棚橋にも余裕が見られていた。だが、15分過ぎに場外へのハイフライアタックを放った際にセコンドとバッティングし、左眉の下から激しく流血。棚橋は顔面を真っ赤に染めながらも、ダルマ式ジャーマンスープレックス、ドラゴンスクリュー、スリングブレイド、ハイフライフローと勝負に出るが、AJがヒザ剣山でブロック。AJは棚橋の傷口めがけて容赦なくエルボーを連発すると、ホローポイント、ブラディサンデーからトドメのスタイルズクラッシュを炸裂。4カ月ぶりに至宝を奪い返した。

 すでにIWGPタッグ、IWGPジュニア、IWGPジュニアタッグのベルトを獲得したいたバレットクラブの面々は、ボスの戴冠にお祭り騒ぎ。セコンドに肩を担がれて退場していく棚橋を尻目にリングを占拠すると、バレットクラブによる新日本マット制圧を高らかに宣言した。

後藤&柴田は40日天下…

粘る柴田だったが、アンダーソンのガンスタンからの合体技マジックキラーで王座陥落… 【横田修平】

 セミファイナルのIWGPタッグ選手権試合では、前王者のカール・アンダーソン&ドク・ギャローズ組が、後藤洋央紀&柴田勝頼組にリベンジ。高校時代からの夢を叶え、同級生タッグで戴冠を果たした後藤&柴田だが、開始早々にキックの誤爆が飛び出すなど、またしてもチームワークの弱さが露呈。一方、挑戦者組は過去1年間に渡って王座を保持し続けた底力を発揮し、終始優勢に試合を進めて王者組を寄せつけず。粘る柴田をギャローズのスーパーキック、アンダーソンのガンスタンで追い込み、マジックキラーでフィニッシュ。後藤&柴田はわずか40日天下に終わった。

オメガは田口を返り討ち

田口を返り討ちにして初防衛に成功したジュニア王者オメガにマスカラ・ドラダが挑戦をアピール 【横田修平】

 IWGPジュニアヘビー級選手権試合では、ケニー・オメガが前王者の田口隆祐を返り討ちにして初防衛に成功。田口の強烈なヒップアタック、オーマイアンドガーアンクルなどに苦しめられながらも、バレットクラブのセコンドのアシストも得て、前回と同じ片翼の天使でフィニッシュ。試合後はメキシコAAAから1年間限定で新日本所属となったマスカラ・ドラダがオメガの前に立ちはだかった。

ヤングバックスがタッグ王者に

ヤングバックス3WAY戦を制してJrタッグ王座に返り咲き 【横田修平】

 IWGPジュニアタッグ選手権試合では マット・ジャクソン&ニック・ジャクソンのザ・ヤングバックスが、カイル・オライリー&ボビー・フィッシュ組、KUSHIDA&アレックス・シェリー組との3WAYマッチを制し王座返り咲き。ハイスピードバトルが続く中、兄弟ならではのチームワークを発揮したヤングバックスが、必殺のモア・バング・フォー・ユア・バックスでKUSHIDAを仕留めた。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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