データ分析がスポーツ界に起こす革新 アナリスト協会が発足イベントを開催
スポーツ分析を伝える現場の課題
慶応義塾大で専任講師を務める永野氏。来年度からは「スポーツ・データ・アナリティクス(仮称)」が秋学期に開講される 【スポーツナビ】
2人目はデータスタジアム株式会社のベースボールアナリストを務める金澤慧氏が登壇。まず、プロ野球のデータを分析したり、提供する同社で感じる課題として、データを楽しむファンが少なく、活用できる関係者が少ないという現状を述べた。その観点から「スポーツアナリティクスのリテラシー教育が必要」と話している。
最後に慶応義塾大学総合政策学部専任講師の永野智久氏が登壇。同氏が教鞭を握る学部では15年度から「スポーツ・データ・アナリティクス(仮称)」が秋学期に開講される。この科目ではスポーツを「見る」「する」「支える」という3つの立場を踏まえて、受講生がスポーツデータの取得、分析、伝達に携わる過程に取り組むグループワークを行う。永野氏はこの科目をきっかけに既存のスポーツ科学の枠組みを取り払い、大学生よりも下の世代がスポーツを知的に学べるような教育活動や、自分のデータを客観的に分析してパフォーマンス向上につなげられる学生アスリート育成にも取り組む方針を示した。
勝利のために欠かせないデータ分析へ
(取材・文 石橋達之/スポーツナビ)