松本の強さの秘訣は「個人能力」だった!? 番記者が唱える、あえての逆説
「悪役」に終わる気は毛頭ない
自動昇格枠は残り一つ。勢いは磐田にあるが、このまま屈するつもりはない 【写真:築田純/アフロスポーツ】
つまり、昇格戦線においては磐田が絶対的ベビーフェイスで、松本は恐らくヒールになるのだろう。やむを得ないとは思いつつ、そのような風潮にはあえて「NO」の2文字を突き付けたい。「美しいパスサッカーに勝るものはない」「新参のプロビンチャ(中小クラブ)は歴史あるビッグクラブには適わない」――。確かにそれは一面の事実かも知れない。しかし、歴史に学ぶ賢者諸兄は知っていよう。地方都市のクラブが栄冠を勝ち得たことも、美しいパスサッカーが絶対の価値ではないことも。
確かに勢いは磐田にある。しかし、このまま屈するのでは、いかにもつまらない。松本が既存の秩序を破壊する、Jリーグの新たなる“価値紊乱(びんらん)者”となる姿を見届けてやろうじゃないか!