東京湾岸がスポーツ都市に変貌 城彰二がボウリング、武井壮吠えた

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城彰二「次は野球、ドッジボールに挑戦」

城さんは「やっぱり足で蹴った方が……」と苦笑い 【スポーツナビDo】

 なんと、ここでは元サッカー日本代表・城彰二さんが参加。美人プロボウラー・渡辺けあきとチームを組んで、1投1投に一喜一憂していた。ストライクを2回出したものの、スペアがなかなか取れず、スコア104点でゲームが終了。「やっぱり足で蹴った方がうまくいきますね(笑)」と冗談交じりに話していたものの、その表情は充実感でいっぱいだった。

「せっかくこれだけ大きな規模の大会ですから、今までやってこなかったスポーツにチャレンジしてみたかったんです。その方がより楽しめると思いましたし、実際にストライクが取れたら隣のレーンの人とハイタッチをしたり、すごくいい経験になりました」
 城さんもやはり、リレーマラソンに参加した元MLB選手の田口壮さんと同じく、このコーポレートゲームズで生まれたスポーツを通じての交流を、2020年東京五輪へ向けてさらに大きくしたいという考えを持っている。

「スポーツが盛り上がるために自分ができる協力はなんでもやっていきたい。コーポレートゲームズをきっかけに、よりたくさんの人にスポーツを楽しんでもらえたらと思います」

 今大会ではボウリングを楽しんだ城さんだったが、「もともと僕は野球をやっていましたし、次回開催があればドッジボールもやってみたいですね」と、今後はさらに多種多彩なスポーツにもチャレンジしていきたいという。

美女ボウラーとサッカー日本代表の交流

渡辺けあきプロの華麗な投球 【スポーツナビDo】

 一方、城さんとチームを組みターキーを含むストライクを連発、202点というさすがのハイスコアをマークしたのは、渡辺けあきプロだ。美女ボウラーとしても名高いけあきプロも「普段はプロ相手だったり、アマチュアの方でも競技志向の強い方が相手なので、こうして一般の方と楽しく投げることはなかなかないですね。ですから、とっても新鮮でした。本当に楽しんで投げることができました」とニッコリ。「スポーツは楽しいことが大前提だと思いますし、このように気軽に参加できるイベントが今後、スポーツの楽しさを知るきっかけの幅広い窓口になってほしいです」と、コーポレートゲームズをきっかけとしたスポーツの広がりに大きな期待感を寄せていた。

69歳でも現役バリバリ! 矢島プロはストライクを連発していた 【スポーツナビDo】

 プロと一般参加者、また一般参加者同士のスポーツ交流で賑わっていたコーポレートゲームズだが、このボウリング会場ではプロとプロ同士の交流も行われていた。けあきプロは下半身の鍛え方を城さんから教わり、そのお返しとしてボウリングの投球のコツを伝授したという。

 また、69歳の矢島純一プロにとっても、元サッカー日本代表と接する機会というのは大きな体験だったようだ。
「同じプロスポーツ選手同士で交流を持つというのは僕らでもなかなかないこと。こうした大会を通じてどんどんコミュニケーションを取っていけたら、さらに面白くなっていくと思いますし、来年、再来年と、さらに充実した大会になっていくことを期待したいですね」
 ちなみに、この矢島プロ、69歳にしてランキング15位というバリバリの現役プロボウラー。この日も悠々とストライクを連発し207点をマーク。一般ボウラーから大きな喝采を浴びていた。

テニス女子2人、杉山愛の応援に動揺!?

こちらはテニス会場 【スポーツナビDo】

 場所を再び移して、住吉駅近くの東京都立猿江恩賜公園。ここでは錦織圭の全米オープン準Vの快挙で盛り上がりを見せているテニスのシングルスが行われていた。

 夕方の16時過ぎには元プロテニス選手の杉山愛さんも応援に参上。思ったよりもゲーム全体の進行が早かったため、杉山さんが駆けつけた時間には残り3試合を残すのみとなってしまい、「もっとたくさんの試合を見たかったので残念!」と悔しがっていた。

テニスの初日女子シングルスオープンの部で1位となった武元さん(左)と廣木さん 【スポーツナビDo】

 それでも、杉山さんの声援が送られるなか、白熱したゲームを展開していたのは「会社の同僚からの口コミで」と今回参加した武元祥代さんと、廣木美香さん。「杉山さんがこっちを見てくれていたので、一気に緊張して動揺しちゃって……」と、思わぬサプライズに興奮気味の2人だったが、試合を勝った武元さんが初日女子シングルスオープンの部で見事に優勝、敗れた廣木さんも同部で2位となった。
「テニスでの交流でもそうですが、違うジャンルのスポーツの人たちと接することができる機会なので、それもすごく楽しみにしていました」
 そう言って、2人ともメダルを手に素敵な笑顔を見せてくれた。

松也の口上、RIP SLYMEに大盛り上がり

チームでおそろいのTシャツを着てパレード 【スポーツナビDo】

 この“違うジャンルのスポーツとの交流”という点でも、コーポレートゲームズには大きな舞台が用意されている。それが、初日の競技終了後に行われた「ゲームズセレブレーションパーティー」。これは参加者がまず、パレードでパーティー会場となる新豊洲メイン会場に移動し、その後、みんなで音楽のライブなどを楽しみながら、さらなる交流を深めることができるイベントだ。

見事な口上を披露した尾上松也さんは「僕もスポーツが大好き。月1ぐらいで野球もやっている」と語っていた 【スポーツナビDo】

 パーティーは歌舞伎俳優・尾上松也さんの力強い口上で幕を開け、続けてヴァイオリニストのMeiさんが東日本大震災の流木から作られたヴァイオリンでしっとりと演奏。そして、人気HIPHOPアーティストのRIP SLYMEが「One」「楽園ベイベー」といったヒットナンバーを立て続けに披露したライブで、会場は大盛り上がりとなった。

Meiさんの演奏に会場はウットリ 【スポーツナビDo】

ヒットナンバーを立て続けに披露したRIP SLYMEは、チアリーディングチームとも仰天コラボ 【スポーツナビDo】

RIP SLYMEのライブに参加者は大盛り上がり! 【スポーツナビDo】

「スポーツの交流を世界平和へとつなげよう!」と武井壮さん 【スポーツナビDo】

 最後は今大会のPRアンバサダーである武井壮さんの出番だ。
「スポーツを通じて、地球上の生き物すべてが仲良くなれたら最高だよ。みんなスポーツで交流して、これを世界平和へとつなげましょう!」

 この呼び掛けにパーティー会場は大きな拍手、そして、大きな一体感が生まれていた。なお、武井さんは「オレ、来年は全種目に参加するから!」と堂々宣言。次回大会ではぜひとも、“百獣の王”の底しれぬ身体能力を見せてほしい。

4年後の世界大会を日本で

ソフトボールの会場では男子バッターを相手に女子エースが快投! 【スポーツナビDo】

 2日間、13種目に参加した人は、下は9歳から上は74歳、そして北は東北・宮城から南は九州・福岡まで、合計およそ6,000名。

 これは、初めての開催としては過去世界最高の参加人数だという。大会実行委員会のメンバーでもあり、大会主催者である三井不動産レジデンシャル株式会社の市場開発部ソフトサービスグループ主査・池内順平さんが説明してくれた。

「本当に集まってくれるのか不安でしたが、どんどん参加者の方が集まってくれて、大会を開催して本当に良かったです。参加したみなさんは、これだけの規模の大会とは思ってなかったみたいで、『また来年も開催してよ』という声をたくさんいただくことができました」

 また、池内さんによれば、コーポレートゲームズのオーナーサイドが日本での盛り上がりに感激したようで、4年後の世界大会はぜひ日本で、という声も上がっているという。
「勝ち負けだけじゃなくて、色んな参加方法の場を提供できるのがコーポレートゲームズのいいところです。そして、このスポーツの交流が地域活性化にもつながっていたらうれしいですね」と池内さん。今大会には全国各地の自治体から多くの視察が訪れており、単なるスポーツの交流という一面だけではなく、地域活性へのヒントとしてもコーポレートゲームズは大きな注目を集めている。

スポーツの輪、交流はやがて大きな力へ

コーポレートゲームズで生まれたスポーツの交流の輪は、20年東京五輪へと 【スポーツナビDo】

 9月27日、28日の取材は、まるで2012年に現地で体験したロンドン五輪の思い出が甦ってくるような2日間だった。どこへ移動してもスポーツで街が賑わっている。東京湾岸エリアが一大スポーツ都市へと変貌したようにも錯角した濃密な週末だった。
 でも、これは錯覚なんかではなく、コーポレートゲームズで生まれたスポーツを通じた人と人との交流、そこから広がる輪はやがて大きな力へと――それはきっと、2020年東京五輪の大成功へとつながっていくはずだ。

(取材・文:森永淳洋/スポーツナビ)

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著者プロフィール

習慣的にスポーツをしている人やスポーツを始めようと思っている20代後半から40代前半のビジネスパーソンをメインターゲットに、スポーツを“気軽に、楽しく、続ける”ためのきっかけづくりとなる、魅力的なコンテンツを提供していきます。

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