ファンが願う交流戦は「24試合以上」、アンケートから見える削減問題の是非
納得しがたい削減理由
交流戦がスタートしてから、価値が低下したとされるオールスター。ファンからもその価値を高める施策が求められている 【スポーツナビ】
これらのアンケート結果を見ると、球界は交流戦削減の前に、もっと考えようがあったのではないかと思う。なぜなら、セ側が発表した理由は主に日程面の問題だけだったからだ。詳細は字数の関係で割愛するが、要するに来年11月には侍ジャパンの国際大会(プレミア12)が控えているため、どうしても11月1日には日本シリーズを終えなければならないのだが、今の試合数ではそれが難しく、削減することにしたということだ。
正直、ふに落ちない理由である。日程に関しては、このようにファンから具体的な改善案が多く寄せられて、少なくとも検討と実験の余地はあるだろう。そもそも月曜日を移動日とする大昔からの慣例も疑うべきではないか。MLBは日本よりも試合数が多く、移動距離も長いが、それでも日程を詰めるなどの工夫をして日程を消化している。もちろん、かつてより選手の負担は増えるだろうが、そのぶん現在の選手たちは多額の年俸を得ており、環境面も充実している。
全体では成功している交流戦をなぜ減らす?
今季交流戦で試験的に導入されたセ・リーグ主催試合のDH制については、約56%のファンが反対している 【スポーツナビ】
球界はファンの支持も集めているだけでなく、営業的にも成功している交流戦24試合制という優良事業を、日程調整が難しいからという実務的な理由だけで縮小することにしたわけである。繰り返すが、その理由にあまり説得力を感じない。
こんなことでは日程面は表向きの理由でしかなく、本当はセが個別の球団の問題に目を向けすぎた結果なのではないのか、あるいは単にパに負けてばかりでつまらないからではないか、などと勘繰られても仕方がないだろう。交流戦24試合制では本当に日程が詰められないのか。本当にそうなのか。