釣り竿で野球?タンバリンでテニス? 世界のおもしろスポーツW杯(4)

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 1カ月にわたるサッカーワールドカップ(W杯)も、日本時間の7月14日にはいよいよ決勝戦を迎えます。第1回「フットボールゴルフ」、第2回「スポールブール」、第3回「コーフボール」とご紹介してきたW杯のちゃっかり便乗企画「世界のおもしろスポーツW杯」も最終回。今回は、総まとめとして世界のおもしろスポーツ&ニュースポーツを一挙にご紹介します!

たぶん初耳? 日本でもプレーできます

■キンボール
 カナダの体育教師が考案した新スポーツ。カナダ、米国では5000校以上の学校や地域で採用されています。使用するのは直径1m22センチの巨大な風船状のボール。1チーム4人構成で、試合には2チームまたは3チームが出場します。最大20m×20m四方(変更可)のコート内に打ち上げたボールを、落とさないようにつなげていき、ボールを拾えずに落としてしまうと敵チームに得点が入ります。日本でも全国各地で大会や講習会が行われています。詳しい日程は、日本キンボールスポーツ連盟のホームページをチェックしてみてください。

・日本キンボールスポーツ連盟
http://www.newsports-21.com/kin-ball/index2.html
※左メニューの「大会・イベント・案内」インフォメーションに大会・講習会案内を掲載

キンボールスポーツのルール(あなぶキッズプロジェクト) - YouTube
■ディスクゴルフ
 米国発祥で、一般的にはフリスビーの名称で親しまれる「フライングディスク」を使用したゴルフ形式のスポーツ。通常は4人1組でラウンドし、コース内に9個または18個設定されたバスケット状のゴールに、いかに少ない投数で入れられるかを競います。東京の国営昭和記念公園など大規模公園にコースが設置されており、各地域で体験会や講習会、月例の大会も行われているので、本気で気になったらトライしやすい競技かも。

・日本ディスクゴルフ協会 公認コース一覧
http://www.jpdga.jp/data_course.php
■タンブレロ
 イタリア発祥の球技で、楽器のタンバリンに似た形状の道具をラケットとして使い、ボールを打ち合う競技です。屋外、屋内、ビーチでも行われ、今回のW杯開催地ブラジルでもタンブレウという名前で親しまれているそう。競技はネットがないテニスのイメージ。サーブで試合が始まり、2バウンドする前に相手に打ち返します。屋外の場合は1チーム5人の構成。得点はテニスのように15、30、40または45と数えて、18ゲームを先取したチームが勝利します。そのほか、イギリスではバドミントンのシャトルを使った「タンブレリ」として、ドイツではビーチで行う「タムビーチ」としてプレーされているそう。日本での活動状況は、日本タム協会ホームページ、同協会Facebookをご確認ください!

・日本タム協会 タム競技について − 各競技の説明
http://www.tamjapan.org/aboutgames/
・日本タム協会Facebook
https://www.facebook.com/pages/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%82%BF%E3%83%A0%E5%8D%94%E4%BC%9AJapan-Tamburello-Association/270686059640561

技あり、優雅さあり、格闘あり!? 世界の伝統的“蹴球”

■チンロン
 ミャンマーの伝統スポーツ。勝敗を競うのではなく、6人のプレーヤーが円になり籐で編んだボールを足で蹴りあうスポーツです。つま先、膝、足の内側、外側、踵、足の裏を使って繰り出される、難度の高いアクロバティックな技が魅力。日本では東洋大学の石井隆憲教授が、第一人者として指導をしています。

ミャンマー国技 チンロン(nikkansportscom) - YouTube
■蹴鞠(けまり)
 平安貴族の衣装を着た人たちが、輪になって鞠を蹴り合う様子をニュースなどで見たことがある人も多いのでは。中国伝来で、日本では貴族を中心に広まった伝統競技。チンロンと同様に勝敗はありません。蹴り方には作法があり、サッカーで言うところのパスを受けてから次の人に渡すまでを3足(蹴鞠では回数を“足”で数えます)までに行うそう。また姿勢は優雅に、上半身をあまり動かさず、高く、テンポ良く、良い音を出して蹴るのが良しとされます。場所や時期によっては体験会をやっている施設も。

上賀茂神社「紀元祭」蹴鞠奉納2013 Kemari(hellohellostadio) - YouTube
■カルチョ・ストーリコ
 イタリアの古式サッカーで、ゆかりのあるフィレンツェでは毎年6月に伝統行事の一環として試合が行われています。1チーム27人で、試合時間は休憩なしの50分。手も足も使用可です。得点は敵方ゴールにシュートが決まれば1点というのはサッカーと同じですが、逆にゴールを外れてしまうと敵に1/2点を与えてしまうそうです。それにしても内容は、とにかく激しく荒い、スポーツというよりもまさに闘い! 「サッカー×ラグビー×格闘技」と言ったらいいでしょうか。やってみるというよりも、この競技は見るだけにする方が良さそうです……。

サッカーW杯だけど…世界の野球もご紹介

■ペサパッロ
 フィンランド式の野球で1920年代に最初の試合が行われました。同国での人気は“本家”の野球よりも高く、国技とも言われるそう。1チーム9人で2チームが対戦、一塁、二塁、三塁、本塁があるところは野球と同じです。大きく違うところはピッチャーの投球方法で、ピッチャーはバッターの隣りからトスを上げて、バッターはそのボールをフィールドに向かって打ちます。フィールドは、一塁と三塁はホームから見て左側に、二塁だけ右側にあるという形状。
 得点方式は、前半の4イニングを第1ピリオド、後半を第2ピリオドと呼び、各ピリオドで合計スコアの多い方に1点が与えられるという方式です。1−1になった場合は延長戦に入ります。フィールドの形式は、フィンランドに元々あったサッカー場に合わせたからだそう。前後半制というのも、サッカーの試合方式からきているのかもしれませんね。日本ではなじみが薄いスポーツですが、「北海道フィンランド協会」さんが、ペサパッロを体験できるイベントを実施しているようです。

・北海道フィンランド協会 ペサパッロ ルールガイド
http://hokkaido-finland.com/archives/category/contents/pesapallo/pesapallo-rule-guide
・北海道フィンランド協会「ペサパッロとモルッキュの集い開催します!」
http://hokkaido-finland.com/archives/2568

Pesapallo - Finnish Baseball(SuomenPPL) - YouTube
※1:45あたりからルール説明。フィンランド語ですがなんとなく分かります。

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著者プロフィール

習慣的にスポーツをしている人やスポーツを始めようと思っている20代後半から40代前半のビジネスパーソンをメインターゲットに、スポーツを“気軽に、楽しく、続ける”ためのきっかけづくりとなる、魅力的なコンテンツを提供していきます。

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